2024年12月22日( 日 )

「東久邇宮国際文化褒賞授与式」を開催、国内外の16人が受賞

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7日開催された東久邇宮国際文化褒賞授与式
7日開催された東久邇宮国際文化褒賞授与式

 (一財)東久邇宮国際文化褒賞記念会(東京都港区、明川文保総裁・代表理事)は7日、「東久邇宮国際文化褒賞授与式」を都内で開催し、各分野で社会的な功績が認められた国内外の16人を表彰した。受賞者を含む95人の関係者が出席した。

マルタ大使・スピテリ氏、日本・マルタの関係強化に尽力

 東久邇宮国際文化褒賞は2009年にスタート。東久邇宮記念会が主催する「東久邇宮記念賞」「東久邇宮文化褒賞」の国際向け顕彰事業として設けられた。国籍を問わず、社会に貢献できる知財を保有する個人・事業者を顕彰することで、人・物・情報・資金の交流の促進を目的としている。

 主催者代表の明川文保総裁・代表理事は、「この賞は、東久邇宮殿下と歴代総裁の下で長きにわたって行われてきた。授与式も回を重ねるごとに大きくなってきた」と挨拶。今年の受賞者16人(1人は代理人)に、賞状と記念メダルを授与した。

 受賞者代表として、在日マルタ共和国大使館・特命全権大使のアンドレ・スピテリ氏らがスピーチした。

 スピテリ氏は「マルタ大使を拝命し、その期待に応えるために、マルタと日本の人々が政治・文化・商業において、また個人としてつながりを持つ機会を増やす努力をしてきた」と挨拶。「人々のために尽くし、両国間のより強固な基盤を構築することが私の使命である」とし、両国の橋渡し役に徹する考えを強調した。また、第一次世界大戦から続く両国の関係について、「(大戦中は)日本海軍の基地ともなり、また1921年にはヨーロッパを訪問中の昭和天皇をお迎えすることができた。このような歴史は今後も引き継がれていくと信じている」と語った。

 元警視総監の井上幸彦氏も、受賞者を代表して謝辞を述べた。井上氏は1994年9月~96年12月までの2年3カ月、警視総監を務めた。井上氏はその当時を「オウム真理教との戦いであった。地下鉄サリン事件では4万4,000人の警視庁警察官が1つになって戦った」と振り返り、「犯罪のない明るい社会をつくるため、それぞれの立場で頑張っていかなければならない」と話した。「現在は(公財)日本盲導犬協会・理事長を務めさせていただいているが、視覚障がい者の社会参加に資するために頑張っていきたい」と社会貢献に尽力する決意を口にした。

【受賞者(敬称略)】
アンドレ・スピテリ(在日マルタ共和国大使館・特命全権大使)
日野 正晴 (弁護士、日野正晴法律事務所主宰、初代金融庁長官)
井上 幸彦 ((公財)日本盲導犬協会理事長、第80代警視総監)
田内 正宏 (弁護士、元東京高等検察庁検事長、元在ノルウェー日本国大使)
水木 佳宣 (社会福祉法人山水会理事長)
水谷 一郎 ((株)日本コストマネジメント代表取締役)
瀨川 憲  (瀨川化学工業(株)代表取締役)
鹿  剛  (鹿剛事務所代表)
林口 和之 ((株)アートクルー代表取締役)
後藤 陽介 ((株)エースホールディングス代表取締役・CEO)
加原 裕士 ((株)エクシス代表取締役)
出合 堅市 (A.Cast.Partner’s(株)代表取締役社長)
白石 亜紀子((株)リップル 顧問)
小川 洋一 (AIT(株)代表取締役)
川口 昭則 (i-story(株)代表取締役)
篠田 惇  ((株)みんなの不動産代表取締役会長)

屋外で行われた受賞者の記念撮影
屋外で行われた受賞者の記念撮影

DEVNET INTERNATIONALの活動を報告

 授与式の終了後、(一財)DEVNET INTERNATIONAL(東京都港区、明川文保総裁)の活動報告会が行われた。

 DEVNET INTERNATIONALは1985年、インター・プレス・サービス(IPS)の創設者であるロベルト・サビオ氏によって設立。95年には、国連・経済社会理事会認定のNGO(国連に対する発言力をつ)にもなった。現在は国連の各機関と連携し、途上国の発展に向けて、「経済発展」「生態系の持続性」「男女平等」「社会的公正」などに関する事業活動を展開している。

 明川総裁は最近の活動内容について報告した。タイ・ベトナム・スリランカをはじめとする海外支部の開設予定、タイやベトナムでの活動内容について説明。また、DEVNET INTERNATIONALの設立経緯や国連との関係性についても言及した。

【木村 祐作】

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