2024年11月24日( 日 )

JR九州と佐賀・長崎鉄道管理センター、並行在来線の「上下分離」手続き開始

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

長崎本線 イメージ 2022年秋の西九州新幹線武雄温泉―長崎間の開業に合わせ、並行在来線になる長崎本線肥前山口―諫早間を「上下分離」するため、JR九州と(一社)佐賀・長崎鉄道管理センター(佐賀県鹿島市)は8月31日、鉄道事業法に基づき九州運輸局に許可を申請した。

 国交省が22年1月までに、肥前山口―諫早間についてJR九州は路線を借りて営業に専念する第2種鉄道事業者、同鉄道管理センターは路線を保有する第3種鉄道事業者として許可する。路線はJR九州が同鉄道管理センターに無償譲渡する。

 肥前山口―諫早間は延長60.8km。肥前山口駅と諫早駅を含め16駅がある。西九州新幹線武雄温泉―長崎間の整備方式と開業時期を、国交省、佐賀県、長崎県、JR九州などで決めた際、この区間は新幹線開業後に上下分離した後も、23年間はJR九州が運行を維持し、博多―肥前鹿島間の在来特急を開業後3年間は上下14本程度とし、普通列車は現行水準を維持すると申し合わせていた。

 肥前山口―諫早間でJR九州が第2種鉄道事業者になった後も、この区間の運賃はJR九州全体の運賃体系に合わせるという。西九州新幹線武雄温泉―長崎間の開業後、JR九州は、同区間のうち在来特急が走る肥前山口―肥前鹿島は電化区間として維持するとしていたが、観光列車の投入なども考えて線路が3本走る1つ先の肥前浜(鹿島市)まで電化区間を延伸する。

 1987年4月の国鉄分割民営化にともなうJRグル―プの誕生に合わせ、鉄道事業の営業主体と線路の所有主体の分離が認められ、上下一体は第1種鉄道事業、営業のみは第2種鉄道事業、路線の所有のみは第3種鉄道事業となった。

【南里 秀之】

関連キーワード

関連記事