2024年11月14日( 木 )

今できることで食の創造と提供を実施

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酒楽遊善 えびす 警固本通り店
店主 小坂 征由 氏

厳しいなかでもいきいきと

酒楽遊善 えびす 警固本通り店 店主 小坂 征由 氏
酒楽遊善 えびす 警固本通り店
店主 小坂 征由 氏

 警固交番より西に入ると、各ジャンルの飲食店舗が軒を連ねる。その一角にあるのが、創作料理とお酒を楽しめる「酒楽遊膳 えびす 警固本通り店」。

 4月3日から今日に至るまで新型コロナウイルス感染拡大抑制のため、政府の緊急事態宣言の発令により、同発令の一時的な解除もあったものの、酒類提供の自粛と店舗内営業時間の制約下での営業をほとんどの日々で余儀なくされた。

 店主の小坂征由氏は「コロナ禍であり、国が決定した行動制限のため、協力することとしました。一方で我々も生活がありますので、ランチの時間から開店し、弁当など料理の持ち帰りなどを実施しながら、酒類の提供を自粛して午後8時閉店で通してきました」と振り返る。

 10月1日より同発令が全面解除され、条件付きながら酒類の提供が再開できる。「警固界隈の同業他店のなかには、宣言期間中は休業しているお店が多数あります。日が落ちると通りは暗く、寂しい気持ちになりました。明かりが再び灯った通りになるのはうれしいことです」(小坂店主)。

 筆者は、同店の取材日前日の夜、午後7時30分以降に警固界隈の店舗を回った。同店含め午後8時で閉店している店舗および持ち帰り対応する店舗が80%のなか、「通常営業」する店舗があった。2店に入店すると、どちらの店舗でも酒類の提供が通常通りなされ、午後8時を超えて営業を継続していた。両店とも70%程度の入りで活気があった。「我々は国の要請を受け入れましたが、普通に開けてお酒を提供している同業他店があるのは、ある意味で勇気づけられます」(小坂店主)。

創意工夫、できることで最善を尽くす

 えびすでは、酒類の提供を自粛していたことで、振る舞う料理の味付けを大幅に変更したという。「お酒に合うのは濃口の料理です。しかしお酒が出せないため、『博多新おでん』など薄口の料理を中心とした、ご飯に合う当店独自のお品書きに変えました」(小坂店主)など創意工夫の連続で、店舗を切り盛りした。酒類提供自粛にも関わらず、同店には昼夜とも多数の来客があり、満席の日々がほとんどであった。

 「以前より、おいしい料理とお酒を楽しめるえびすに、仲間との語らいの場として来ています。お酒の提供はないものの、えびすの創作料理を食べたくて制限下でも来ますね。10月1日から、お酒とともにえびすで楽しめることが待ち遠しいです」と複数の常連が語る。

 今後については、「まずは10月1日以降に向けた準備を実施します。お酒の提供ができるようになるため、お客さまへのお品書きもお酒に合う料理を加えていきます。当店は県に感染防止認証制度の認証を申請しており、県からの訪問待ちです。認証マークの交付がまだであるため、お酒の提供は午後8時までの予定です。認証されたら午後9時まで可能となります。仲間たちとの話で12月あたりに再び緊急事態宣言が出て、またさまざまな行動制限が出るのではないかと…。未知数のことばかりですが、我々は今できることで店舗を切り盛りしていきます。そしてお越しくださったお客さまが、存分に楽しんでいただけるように、最善を尽くしていきます」(小坂店主)。

 同店そして警固界隈に、明るい灯と心地よい賑わいが戻ってくる。

【河原 清明】


<RESTAURANT INFORMATION>
酒楽遊膳 えびす 警固本通り店

所在地:中央区警固2-16-6
TEL:092-716-8383
通常の営業時間:
午後6時〜午前2時(日〜木曜日)
午後6時〜午前5時(金・土曜日)
※現況の営業時間は要確認

<イベント案内>
 えびすは10月3日、「まるで道の駅 えびす」を1日限定で開催し、えびすが使う野菜などの素材や冷蔵・冷凍されたえびす手づくりの惣菜類を販売し、またえびす取引先の協力により、日々のえびすに欠かせないアイテムを販売する。えびす近隣の人気店が出店するなど、バラエティーに富んだ内容のイベントとなっている。時間は午後3時〜午後9時。販売内容についてのお問い合わせは、上記の連絡先まで。

まるで道の駅 えびす
まるで道の駅 えびす

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