久光製薬、鳥栖市に女子バレー「久光スプリングス」のトレーニングアリーナ建設
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女子バレーボール部「久光スプリングス」を子会社において運営する久光製薬(東京都千代田区)は近く、鳥栖市のJR鳥栖駅東側にある市有地にチームの練習拠点となるトレーニングアリーナ(体育館)の基礎工事に入る。完成は23年2月の予定。施設の一部はチーム以外にも開放することから、市は土地の大半を30年間、無料で同社に貸し付ける。
同社は、スポーツをビジネス創出に役立てる国の「スポーツの成長産業化」に呼応し、女子バレー部を運営する全額出資子会社「SAGA久光スプリングス」を20年3月に設立。今年3月、ハローワーク鳥栖(鳥栖公共職業安定所)南側の市有地を借りてアリーナを建設すると発表した。
女子バレー部「久光スプリングス」は、V1リーグの強豪チーム。前身のプロクラブチーム「オレンジアタッカーズ」の本拠地だった神戸市を「練習拠点」、久光製薬発祥地の鳥栖市を「本拠地」とする“ダブルホームタウン制”を導入している。将来は練習拠点を鳥栖市に移し、本拠地との一本化も計画している。
トレーニングアリーナは、地上2階・一部3階建て(高さ18・7m、延べ床面積8625m2)。メインは長辺48m、短辺30m。バレーボールコートが3面できる。サブは長辺、短辺各32m。バレーボールコート2面、バスケットボールコート1面を配置する。選手のケガを防ぐため、ジャンプ後の着地時に衝撃吸収性の高い「タラフレックス」と呼ばれる床材を使用する。
2階の観覧席は1444席(固定席744席、可動席700席)。車いす席を24席確保する。クラブハウスやトレーニングルーム、多目的室もつくる。
鳥栖市は20年8月、久光製薬、SAGA久光スプリングスとバレーボールを通じた地域や経済の活性化を目的とした連携協定を結んだ。アリーナは小中学生や高校生のバレーボールチームや九州各県のママさんバレーなどにも開放する計画。
市は、建築確認済みの市有地1万443m2のうちアリーナ内の「クラブハウス」に相当する部分を有償、それ以外は無償で30年間買い付ける方針で久光製薬と協議中という。
この一角の市有地は約1万5000m2。現在は東側に立地するプロサッカーJ1「サガン鳥栖」のホームスタジアム「駅前不動産スタジアム(鳥栖スタジアム)」の観客に開放されている。久光製薬への貸し付け部分を除く約5000m2の使い方は、明らかにされていない。
【南里 秀之】
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