目指すのは人づくり、働く環境づくり 適材適所で誰もが同じ土俵で活躍できる
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(株)カルペ・ディエム 代表取締役 西田 英司 氏
ホラティウスの名高い詩句に思いを託し 誰もが輝ける職場づくりに貢献
障がいのある人たちの就労を支援し、その可能性を拡げていこうという事業の在り方それ自体がSDGsの精神に適う(株)カルペ・ディエム。
カルペ・ディエムとは、古代ローマの詩人・ホラティウスの詩に謳われた「その日をつかめ」というラテン語で、私たちが良く知る「一期一会」と同じ意味をもつ。同社は雇用者28名中、障がいをもつスタッフが17名を占め、それぞれが自分にできることに日々真剣に取り組み、そこで出会った仲間とともに成長していくことを目標としている。
設立の趣旨、そして目的について、同社取締役の西田英司氏はこう語る。
「私たちが目指すのは人づくり、そして働く環境づくりです。障がいがあると何をやるにしても難しいと感じたり、越えなければならない壁があるように思えたりするかもしれません。でも、それは違う。彼らは健常者と同じ土俵で活躍することが出来ますし、望んでいます。しかも、それは決して難しいことではありません。知らないから出来る壁、知ることでなくなる壁。難しいと思い込んでしまっている人たちに、可能性は広がるということを知ってもらうことが、自分に与えられた役割です」。行政、教育機関、民間企業、同業者… みなで力を合わせ可能性を拡げる
さまざまな状況に置かれた人たちにとって、働くための前提となる基本的な環境が整っていないことは珍しくないという。西田氏が現在の事業に踏み出したのも、お昼ご飯を持ってこれないから働きに行けないという、ある少女の訴えがきっかけだった。お昼ご飯さえ確保できればそんな心配はしなくて済む。そこでカルペ・ディエムは、「しっかり食べて元気に働く」をキャッチフレーズに、弁当の製造・配達を主な事業として取り組んできた。現在は事業を拡大し、福岡市役所ユニバーサルカフェ・カルペとふくふくプラザレストラン喫茶・カルペ(福岡市市民福祉プラザ)での事業も手がけている。3つの「食」「職」「色」を基本としたそれらの職場は、いまやスタッフにとって、障がいがあってもいきいきと働く、たしかなやりがいを実感できる場となっている。
カルペ・ディエムは、行政はもちろん、教育機関、民間企業、そして自分たちと志を同じくする他の事業体とも力を合わせ、可能性を広げていきたい、仲間を求めていきたいと切に願っている。もちろん、そこに苦労がまったくないといえば噓になるだろう。だが、困難をひとつひとつ克服していきながら、たしかな手応えと自分たちの成長を感じていると語る西田氏。出会いを大切にし、自分たちにできることをやる。まさに社名に託した通りの道を歩んでいる。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:西田 英司
所在地:福岡市早良区有田7-15-22-2
設 立:2013年3月
資本金:400万円
TEL: 092-516-4015
URL:https://carpe-obento.co.jp
<プロフィール>
西田 英司(にしだ えいじ)
1974年佐賀市生まれ。岡山商科大学商学部商学科卒業。老舗の和菓子屋で営業を経験した後、久留米の精神科病院で精神保健福祉士として勤務。障がい者の社会参加促進をはかるべく2013年に(株)カルペ・ディエムを設立、代表取締役に就任する。たまに行く温泉旅行が趣味と語る47歳。関連キーワード
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