中国経済新聞に学ぶ~資生堂CEO:中国は資生堂の第二本社だ
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中国市場の売上高は資生堂グループ全体の26%前後を占める
中国市場に最初に進出した国際的化粧品グループの資生堂は、中国に根を下ろしてすでに40年になる。中国は資生堂にとって世界最大の海外市場であり、また同グループの2つ目のグローバル本部がある場所でもある。
この数十年間、中国市場の巨大なポテンシャルに引きつけられて、いくつもの大手国際化粧品グループが中国市場の開拓に乗り出した。ますます激化する競争を前にして、資生堂中国の藤原憲太郎最高経営責任者(CEO)は「中国化粧品市場の最高の時代は始まったばかり」との見方を示す。藤原氏のいう「最高の時代」は中国の消費高度化によってもたらされた。
藤原氏は第4回中国国際輸入博覧会(輸入博)の会期中、「中国の消費者はますます賢くなり、化粧品に対する要求もますます多様化している。こうしたことはすべて消費分野の企業に巨大なビジネスチャンスをもたらすことにつながる。中国では、化粧品を含む各市場に新製品や新品目、新テクノロジーが次々と現れている。そして中国には非常に大きな消費層があるため、どのような細分化された市場にも必ず十分な数のターゲット消費者がいて、新しいモノやコトを積極的に試そうとしている」と述べた。
藤原氏は、「こうしたチャンスを生かすために、資生堂は中国現地での研究開発に力を入れていく。最新の取り組みとしては、今年の輸入博の開幕10日前に、中国で投資設立した3番目の研究開発センターである東方美容(The Oriental Beauty Valley)がオープンした」と述べた。
藤原氏の見方によると、デジタル化応用などの分野で、中国には新技術やイノベーション・インキュベーションに適合した市場環境があり、現在の中国にはほかの市場にイノベーション成果を送り出す条件が備わっているという。
藤原氏は、「現在、当グループは戦略的な新テクノロジーや新ブランド、新製品を海外で発表する場合、ほとんど中国市場を発表の場に選んでいる。輸入博は国際交流の重要な窓口であり、新テクノロジーと研究開発の成果を展示する絶好の場だ」と述べた。
今回の輸入博で、資生堂は数十種類の新製品を出展した。そのなかにはハイテク化粧品「ビオパフォーマンス」の日本以外での初公開、飲むインナービューティブランド「インリュー」の世界初公開、高級スキンケアブランド「ドランク エレファント」の中国大陸部初公開などが含まれている。藤原氏は、「ここ数年の中国国産化粧品ブランドの台頭について、直接的な競争については心配していない。市場全体を見れば、資生堂はほかの化粧品ブランドといい意味で競争するなかで、実際には共同で市場のパイを拡大したといえる。消費者により多くの選択肢を提供すること自体が、健全な発展モデルだといえる」と述べた。
「中国はこれから世界最大の化粧品市場になる」
資生堂グローバル本社の魚谷雅彦社長兼最高経営責任者(CEO)は、「中国はこれから世界最大の化粧品市場になる」との見方を示した。
魚谷氏は取材に対し、「今後、私たちは資生堂グループ全体のなかで第二本社と位置づけられた中国において、中国発のイノベーションと商品に基づいた開発を積極的に展開する。中国を市場と見なすだけでなく、各種の『中国から世界に羽ばたく商品とサービス』を開発したいとも考えている」と述べた。
魚谷氏は、「現在、中国地域事業は力強く伸びており、売上高は資生堂の世界における決済された売上高合計の26%前後を占めるようになったと同時に、資生堂グループ全体の発展をけん引する極めて大きな原動力にもなった」と明かした。
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