『脊振の自然に魅せられて』椎原バス停、登山地図設置事業(後)
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筆者は承認が下りる前に、いつでも「GO」できるように準備を整えていた。10月末に決定の通知が届いたので早速、看板業社S社に設計図のROMを持参し、制作を依頼した。材料は支柱を含めすべて環境に優しい木製にした。製作期間は防腐剤注入、乾燥を含め2週間を要するとの返事。後日、S社から道標の材料が完成し、設置は11月15日になるとの連絡が入った。
設置には私とデザイナーKが立ち合った。道標の支柱を固定する穴を掘る作業を始めるが、硬く大きな石が出てきて作業が難航。バスの入庫時間前に設置完了を予定していたが、思った以上に時間を要してしまった。
支柱の穴を掘り終え、いよいよ登山地図の設置作業に入る。組み立てられた登山地図に防腐塗料を塗り、クレーン車で持ち上げ設置作業がスタート。高さ調整を行った後、コンクリートで支柱を固定し設置は終了した。作業は4時間近くかかった。
除幕式は副代表Tとも相談したうえで11月20日(土)に決定した。バスの発着時間を考慮し、開催時間は午前9時30分に決め、関係者に案内。
当日は快晴となり、絶好の除幕式日和となった。ロータリークラブ・平田雅子代表ほか、地権者、町内会長、早良区選出の県会議員、市会議員(議員は共に愛する会の会員)、背振少年自然の家、登山仲間、ワンゲルOB(脊振の自然を愛する会)など約20名が参加。愛する会の代表である筆者が設置の経緯と資金援助をいただいたロータリークラブ、そして地権者、町内会長へ協力に対するお礼の言葉を述べた。
ロータリークラブの平田会長は挨拶のなかで、「脊振の自然を愛する会の『愛する』とは、山を愛し、自然を愛し、人を愛するところから脊振の自然を愛する会の名前があるのでは」というお言葉をいただいた。まさにその通りで、「守る会」にすると力が入るので、あえて「愛する会」にしたのである。誠に心に響いた挨拶だった。また、筆者を会長とはせず、代表としたのは、会員の代表で活動させてもらっているということと、会員への感謝の意味も込めている。
それぞれの挨拶が終わり、除幕式となった。司会者の声に合わせ紅白の紐を引く。すると紐だけが引かれ、登山地図を覆っていた白布は残ったままだった。紐を留めていた固定ピンが外れたのである。筆者があわてて白布を手で引いて登山地図をお披露目したところ、笑いが起き、場の空気が和んだように感じた。その後、参加者全員で記念写真撮影を行う。
除幕式終了後、生産直売所「JAワッキー」からコーヒーとドーナツをデリバリーしてもらい、昭和の雰囲気が色濃く残る椎原公民館で懇談会を行った。
(追伸)
・除幕式の紅白の紐、白布、金色の金属ポールは会員デザイナーのKが手配してくれた。また司会は彼の奥さんが行った。彼女は(元)女性雑誌の経営者で司会は手慣れていた。ご夫婦共に私の後輩でもある。
・12月3日、西日本新聞首都圏版のニュース欄に「脊振の自然を愛する会が福岡平成ロータリークラブの協力で椎原バス停に登山地図設置」という記事が掲載された。(了)
2021年12月
脊振の自然を愛する会
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