2024年11月28日( 木 )

幹細胞再生医療ビジネスのバブル破裂か?

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 8億円を投入した経営者が「幹細胞再生医療から撤退する」と宣言した。その決断の理由を紹介する。

 1点目は、治療の効果に対する疑問。この経営者には持病があり、幹細胞再生医療を通じて健康を取り戻したいという気持ちを抱いていた。ところが、予想に反して効果がないという。効果がない治療事業を継続すれば信用を失ってしまう。信用失墜を恐れたのである。

 2点目は、約束の不履行。幹細胞再生医療を持ち込んだコンサル業者たちを詐欺師集団と喝破する。いろいろな名目で金を収奪していく。辛抱していたのは、「中国のリッチ層を連れてくる」という口約束があったため。ところが、コロナ禍が始まり、コンサル業者たちはこれ幸いとコロナを言い訳に使ってきた。「中国人の入国が不可能になった」という抗弁を駆使する。これにより、売上の見通しがまったく立たなくなってしまったのだ。

 以上の2点に加え、最大の懸案事項は「素人には医者を使いきれない」という点。この経営者は「医者という者はプライドが強く、年収3,000万円が当たり前という考えに凝り固まっており始末が悪い。もうこういう連中とはビジネスをしない」と反省する。

 このほかにも、幹細胞再生医療ビジネスが行き詰まったという情報が寄せられている。バブルの破裂が注目される。

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