カンヌ映画祭レポート~例年とは意義の異なる映画祭に
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ユナイテッドピープル(株)
代表 関根 健次 氏世界三大映画祭の1つである「第75回カンヌ国際映画祭」が17日(現地時間)に開幕した。映画配給・宣伝・制作を手がけるユナイテッドピープル(株)の関根健次代表から現地レポートが届いたので紹介する。
昨晩はカンヌ映画祭の華やかなレッドカーペットを遠目から見て圧倒されましたが、私が一番関心をもち、話しかけた相手はウクライナからきた映画関係者たちです。寄り添う気持ちを伝えるぐらいのことしかできませんが、声をかけてみたところ、今回の戦争についてのドキュメンタリーを5人の映画人がウクライナ国内で撮影中だという情報を得ることができました。
ウクライナのブースにいると唐突にアメリカパビリオンの方がきて、「ウクライナのために明後日パーティーをするからきて!あなたたちを招待するわ」と言って、颯爽と去っていきました。こうやって有機的に連帯が生まれています。
カンヌ映画祭は、今年の映画祭でロシアからの公式代表団や政府関係者の受け入れを拒否する声明を出しており、ウクライナの映画人および国民に対する支援を表明。また、ロシアの暴力に反対するロシア人に敬意を表しています。映画祭マーケットのプログラムには「ウクライナフォーカス」があります。
そもそもカンヌ映画祭は、1939年にファシズムやナチズムに反発して生まれたとのことで、映画人が時の政府に利用されず、独立心をもって人々のために映画をつくる目的で始まったそうです。ウクライナ問題が続いているヨーロッパの危機に際し、今年のカンヌ映画祭は例年とは違った意義があるのかもしれないと感じました。
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