今後も「社員を大事にする気持ち」を大切に(中)
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シーエススチール(株)
代表取締役社長 松原 庸仁 氏シーエススチール(株)は、今年で設立30周年を迎えた鋼材加工メーカー。4月1日に開催された「経営計画発表会・創立記念祝賀会」のなかで執り行われた社長交代式で、創業者の松原照明氏からバトンを受け継いだ松原庸仁氏に、社長就任の思いとともに今後の目標を聞いた。
(聞き手:(株)データ・マックス 執行役員 鹿島 譲二)2019年から新卒を採用
──業界的に人手不足の企業が多いと聞きますが、貴社の状況はいかがですか。
松原 20年以上、勤務している人もいますし、社員の定着率は高い方ではないでしょうか。19年からは新卒の採用を始め、3年連続で新しい力が入社してくれました。彼・彼女らはとても優秀で、人間性も良く、立派な戦力として活躍してくれています。リクルート活動は、合同説明会の参加や学校訪問を通じて行っています。私も経験を積むべく、先日、母校である九州産業大学に行ってきました。来年は福岡大学または九州産業大学から営業社員を1名ないし2名採用する予定です。
製造部に20歳の男性社員がいるのですが、彼は「カットT加工」をわずかな期間で完璧にマスターしました。「カットT加工」は型鋼や鋼管に自由かつ正確なデザインで穴を開けて、切断する当社独自の技術で、習得にはかなりの時間を要します。ちなみに私も半年間、工場で働いていたのですが、まったくできませんでした。
彼は工業高校出身というわけではないのですが、「モノづくりがしたい」という強い思いがあったそうで、会社説明会の参加を経て入社してくれました。新卒社員たちは総じて素直で、かつしっかりしており、自分というものをもっています。ご家庭の教育も良かったのでしょうが、当社を選んでくれて、感謝の気持ちでいっぱいです。
──社員の定着は、どの企業にとっても共通の悩みだと思います。秘訣はなんでしょう。
松原 当社では新入社員の育成体制が整備されています。製造部の20歳の社員も先輩社員がしっかり面倒を見てくれています。あとは個々の性格を鑑みた接し方を心がけるようにしています。
──製造部は命にかかわることもあるので、時には厳しい叱責も必要なのでは?
松原 もちろん、厳しくすべきときはありますが、叱ったとしても、必ずアフターフォローをするようにしています。ただ、若い社員は総じて素直なので、こちらが叱ったとしても反抗するようなことがありません。私はホームセンターにいたとき、しょっちゅう上司に逆らっていたので、感心しますね。
──クリスマス会や成人式などを開催していると聞きました。
松原 女性社員が中心となって毎年開催しており、昨年で14回目の開催となりました。日頃付き合いのある仕入先の女性事務員の方を招いて、お話をしながらランチを共にしています。昨年から始めた成人式では、20歳を迎えた2人の社員を祝いました。2人とも先輩社員にとてもかわいがられており、すごくいい雰囲気でしたね。今年も1人、20歳を迎える社員がいますので、同様にパーティーを行う予定です。
(つづく)
【文・構成:新貝 竜也】
<COMPANY INFORMATION>
代 表:松原 庸仁ほか1名
所在地:福岡県糟屋郡須恵町大字植木157-2
設 立:1992年4月
資本金:2,500万円
売上高:(22/3)3億7,000万円
URL:https://www.cs-steel.com/
<プロフィール>
松原 庸仁(まつばら・つねひと)
2006年九州産業大学卒業後、大手ホームセンターに入社。17年シーエススチール(株)に入社後、営業部長、統括本部長を経て、22年4月代表取締役社長に就任。法人名
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