2024年11月24日( 日 )

【響灘洋上風力】優先交渉権者選定~年度末工事開始へ

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事業実施区域(提供:ひびきウインドエナジー(株))
事業実施区域(提供:ひびきウインドエナジー(株))

 ひびきウインドエナジー(株)(福岡県北九州市)は、同市若松区沖の響灘で洋上風力発電の建設を予定している。

 同社は、北九州市が2016年8月に実施した「響灘洋上風力発電施設の設置・運営事業者」の公募で選ばれた九州電力などが出資する特定目的会社。17年度から海域調査、風況調査などを行い、現在は設備の詳細設計に取り組んでいる。昨年12月には環境影響評価書に対する経済産業大臣確定通知を受領後、公告・縦覧・公表を行い、環境影響評価の手続きも完了している。

杭式ジャケット基礎のイメージ(提供:ひびきウインドエナジー(株))
杭式ジャケット基礎のイメージ
(提供:ひびきウインドエナジー(株))

    風車機種の候補として、Vestas Wind Systems A/S社のV174-9.5MWを選定。このクラスの大型風車は、国内では初めての採用という。また、風車の基礎形式は、技術的に安全性・信頼性が確立されている杭式ジャケット基礎を採用する予定となっている。

 さらに今年4月には、洋上風力発電に関連する各種工事の優先交渉権者を選定した(下記参照)。

<風車供給・据付工事>
ベスタス・ジャパン(株)
<風車基礎・海洋工事>
五洋建設・日鉄エンジニアリング特定建設工事共同企業体
<陸上電気工事>
(株)J-POWERハイテック
<O&M(※1)拠点港工事>
五洋建設・若築建設特定建設工事共同企業体
<CTV(※2)運航管理>
東京汽船(株)
※1:Operation&Maintenance(運転・保守) 
※2:Crew Transfer Vessel(作業員輸送船) 

 響灘洋上風力発電は今年度末に工事をスタートさせる予定で、25年度中の運転開始を目指している。

■響灘洋上風力発電施設の概要
発電所名:北九州響灘洋上ウインドファーム
事業者 :ひびきウインドエナジー(株)
出 力 :最大22万kW
風車数 :定格出力9,600kWを25基

エコテクノへの出展(提供:ひびきウインドエナジー(株))
エコテクノへの出展
(提供:ひびきウインドエナジー(株))

    また、同社は「地域との共創・共栄に向けた取り組み」として、エコテクノへの出展、漁業関係者とのコミュニケーション、洋上風力発電セミナーの開催、住民を対象にした洋上風力発電事業の説明会なども積極的に行っている。

【新貝 竜也】

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