福岡パルコ閉館情報に接して 都築学園(日経大)の快進撃を振り返る
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都築学園グループにとって、「日本経済大学」の称号を得たことはその後の学校イメージを100倍増させる幸運な機会となった。2007年、当時の都築泰壽総長が強制わいせつ罪で逮捕され、学園の信用の根幹が揺さぶられた。後述するが、財務面では膨大な資産(不動産)を売却して身軽になった。学校経営は妻、次女が理事長に就いて急場を凌いだ。そして「日本経済大学」の呼称を得たことで、業績が浮上したのである。
国内から学生を大量に集めるのは無理と判断して、東南アジアからの留学生確保に注力するようになった。留学生からスポーツ能力抜群な人材を集めて全国制覇をして名を馳せた。現在、一学年の定員は2,000人、このうち留学生が1,000人(うちネパール人200人)を占めている。学費は100万円程度に抑えているが、かなりの利益を上げて安定した経営を行っているといわれる。
ところで福岡パルコ店の解体・便宜的移転、建替えの情報が流れた。そこで、次のような記憶が蘇ってきた。「あの岩田屋元本館は都築学園のものだったな」と。当時、岩田屋は経営が行きづまり、三越の傘下になった。そこに救世主代わりとして、当時絶頂にあった都築総長が1795.76m2(およそ540坪)を都築学園名義で購入した(福岡市天神2-184の土地)。この不動産には根抵当総額180億円が設定されていた。驚くべきことである。05年8月のことであった。
しかし、絶頂の時期は長くは続かない。2年後、都築総長は強制わいせつ罪で逮捕された。学校法人が持ちこたえることができたのは、14年に天神の不動産を売却できたからである。巷では、都築学園は売却益20億円を握ったのではないかと囁かれていた。その資金を元手に借入を減らしたからこそ、ピンチを脱したといわれているのである。
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