台湾原住民、福岡市でコンサート
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台湾原住民・パイワン族の子どもらが通う泰武小学校の「泰武古謡伝唱隊」約20人が8月7日に来福し、総領事館にあたる台北駐福岡経済文化弁事処を表敬訪問した。
パイワン(漢字で排湾と表記)族は約9万7,000人。台湾原住民で3番目に人口が多い(1位アミ族、2位タイヤル族)。泰武小学校はパイワン族聖山北大武山にあり、幼稚園児を含め、全校生徒数は約140名。「泰武古謡伝唱隊」は、パイワン族代々伝承の古い民謡を歌う合唱団で、2004年に、部族の長者達への「聞き取り調査」で、古民謡の録音を行うところからスタートした。東日本チャリティコンサートにも出演、「金曲奨(台湾のグラミー賞と言われる)」の受賞歴もある。訪問を受けた戎義俊総領事は「遠路はるばるお越しいただき感謝している。台湾の歌声を日本のステージで響かせ、台日交流の架け橋となって欲しい」と労をねぎらった。
翌8日には福岡市早良区でコンサートを開催(共催:九州台日文化交流会、後援:台湾貿易センター福岡事務所ほか)。「先祖霊を迎える歌」「生命讃歌」「喜びの歌」などを力強く披露し、訪れた約300人の聴衆を魅了した。
泰武古謡伝唱隊を指導するパイワン族出身のツァマカ・ファラウル氏は「活気溢れる歌声は人の心を熱くする。日本の方々が身近に異文化を見ること、聴くこと、体験することができるのが何よりだ。台湾原住民の音楽を通して、文化の多元性と音楽の魅力を再発見し、共感と価値観を見出すことを今後も実践したい」と話した。伝唱隊では、今後も、日本をはじめとする海外の舞台でもコンサートを開催し、パイワン族の歌謡文化を伝えていきたいと話している。
【杉本 尚丈】
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