AKB48が台湾でオーディション
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AKB48の台湾オーディションが6日、台北市で行われ、最終審査終了後、17人が選ばれた。審査への応募者は2,000名を超え、合格者の年齢層は11歳~21歳となっている。AKBは映像がインターネット動画サイトなどで台湾でも知名度はかなりのもので、人気も絶大。「当初1人の予定」と発表されていた審査合格枠が17人に増えたことでも話題を呼んだ。合格者は保護者面接の後、現地でレッスンを行い、年末をメドにAKB本体に合流する予定だ。
台湾のあるメディア関係者は「AKBは独特の戦略を取っている。かつての日本のアイドルや中華圏のスターのように、国民全体を幅広く狙って発信するスタイルではなく、オタクのような人間に大量にCDや握手権を購入させることで、結果的に周囲が関心を持つというビジネスモデルだ。パフォーマンスは高くて厳しいものを要求されていないようで、意外と気軽なノリで、台湾の応募者が増えたのではないか」と分析している。
日本文化の流入で、台湾にも「オタク(宅男)」と言われる若者が増えてきた。しかし、台湾では「ろくに働きもしない若者に無駄遣いはさせない」という家族の風習がまだ色濃く残っているため、グッズに対して金を浪費するという風潮はあまりなく、AKBのビジネスモデルが台湾で成り立つかどうかは未知数だ。
前述の台湾メディア関係者は「今回AKBが台湾オーディションを行ったのは、台湾をターゲットと見せながら、中国大陸、香港などの『中華圏』の足掛かりにしたいという狙い、そして、中華圏市場に向けた話題戦略なのだろう。ただ、日本の場合、芸能人に対するビザ取得が容易ではない。単発の公演ならば難しくはないが、就労となると厳しい。実際に本格的活動を行うとなると容易ではなく、話題作りの要素も多いのではないか」と分析している。
【杉本 尚丈】
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