最後に残された野村不動産・天神センタービル(福岡市中央区)
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テナント来年3月までに退去
野村不動産(株)の福岡天神センタービル(福岡市中央区天神2丁目)の動向が注目されていたが、「テナント全社が来年3月までに撤去」と決定したとのことで空き室が目立ち始めている。10Fの1/3は空き室になっている。あるテナントは博多駅東2丁目のビルに移転した(画像参照)。
ところが解体工事に3年を要することが判明した。石綿(アスベスト)を利用した構造であるため、解体工事期間が普通の3倍かかるのである(アスベストを含む建物の解体に際しては様々な法令上の届出が必要であり、アスベストの処理方法や飛散防止措置など慎重な計画と作業が求められる)。となると完工まで5年かかることになり、2027年まで工事が必要ということになる。そのころの景気動向は一体どうなっているのだろうか。誰にもわからない。
完工するころに旧大名小学校跡地の再開発物件の入居セールスが完了していることになる。この物件の坪単価が当初の坪3万円から2.5万円に下げている。専門家評では「2.5万円を割る」となる。野村不動産としては坪2.5万円の価格設定をしているようだが、現実はそれをはるかに下回るであろう。いよいよ天神界隈における再開発ビルの入居者奪い合いという過酷な競争が近づいてきているのである。
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