日本プロ野球で台湾映画PR
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8月11日に西武プリンスドームで行われた「西武対日本ハム」の試合は、「KANOデー」と題し、台湾制作の野球映画「KANO」がPRされた。KANOとは「嘉義(かぎ)農林高校」の略で、日本植民地時代、台湾代表として夏の甲子園高校野球で準優勝まで勝ち進んだ台湾中部の高校だ。台湾で昨年、同高校を描いた映画が制作され、台湾で大ヒットとなっている。
PRデーには、映画の登場人物で、KANOの呉明捷投手を演じた台湾の役者・曹佑寧氏が来場。曹氏は映画に登場しながらも、大学野球部に所属し、西武の郭俊麟投手とはU21ワールドカップで同じチームメイトとしてプレーしている。曹氏は、郭俊麟投手について「素晴らしい投手。メンタルも素晴らしい。日本で良い成績を残してもらいたい」とコメントした。西武ライオンズには、かつて台湾人エース・郭泰源投手が在籍しており、球団と台湾には強いパイプが脈々と築かれている。また、この日の対戦相手は日本ハムで、グラウンドに姿を現した主力選手・陽岱鋼選手から、「役者で行くのか、野球選手で行くのか、どっちなのか?」と冗談まじりに声をかけられた。
KANOは日本でも今年、公開されたが、反応は、台湾とはまるで違った。ある台湾メディア関係者は「台湾では、日本人が日本語で話すシーンは『外国語の会話』として『セリフ回し』までよく注目されないが、日本人役として出演しているのは、在台湾の素人に近い日本人ばかり。セリフ回しのレベルが役者とは差が大きいので、日本人観客は観ていて聞き苦しい部分もあったのではないか」と指摘する。
曹氏は球場でのトークショーや始球式にも登場。野茂英雄氏のトレードマークであった「トルネード投法」のようなフォームで投じ、ボールはワンバウンドしたものの、会場を湧かせた。曹氏は「緊張感もあり、投球はバウンドしてしまった。今後も、野球と演技を両立させ、頑張っていきたい。日本でも世界でも機会があれば、さまざまなことにチャレンジしていきたい」と抱負を語った。
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