2024年11月22日( 金 )

世界政府を目指すビリオネア連合の総裁は誰?答えはビル・ゲイツ!

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 NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」の記事を紹介する。
 今回は、1月20日付の記事を紹介する。

闇会議 イメージ 「闇の世界政府」とも揶揄される「世界経済フォーラム(ダボス会議)」の第53回年次大会が1月16日から20日までスイスの保養地ダボスで開催されています。参加者は52カ国の国家元首を含め、政治、経済、学界などから総勢2,700人。この会議の究極の狙いは「究極のデジタル社会の実現」とのこと。

 世界の大富豪がこぞって顔をそろえ、ウォーレン・バフェット氏や孫正義氏らも関わっていますが、中心的な旗振り役はビル・ゲイツとクラウス・シュワッブの両氏です。各国の政治、経済、メディアのトップを束ね、「グレート・リセット」を掲げています。

 日本からは小泉進次郎衆議院議員らが参加し、各国のオピニオンリーダーらと親交を深めている模様です。何しろ、この会議の内と外で繰り広げられるネットワークは、「その年の世界の流れを決定する」とまで言われており、高額の参加費を支払っても十分ペイするものと受け止められています。逆にいえば、この会議に呼ばれることが、「世界のリーダー」への登竜門になるというわけでしょう。

 今年の大会のメインテーマは「分断する世界における協力のあり方」。コロナ禍やウクライナ戦争の影響もあり、エネルギーや食糧危機が加速するなか、先進国と途上国はいうにおよばず、先進国の間でも大きな経済ギャップが発生して問題山積です。こうした格差が解消されなければ、対立も激化し、国際的な秩序もぐらつくことは避けられないとの危機感が背景にはあります。

 国連の事務総長や世界保健機関(WHO)の事務総長らも参加していますが、地球的課題の解決にはまだまだ時間がかかりそうです。とはいえ、世界の気候専門家1万人からは「2026年人類滅亡説」まで唱えられている状況であるため、一刻の猶予も許されません。主催者のシュワッブ氏や最大のスポンサーでもあるゲイツ氏からは「世界が価値観や生き方を変えなければ、人類は生き残れない」とのメッセージが発せられています。

 個別の政府や企業の対応を待っていたのでは、地球環境が取り返しのつかない事態に陥るというわけです。そこで、ゲイツ氏は世界の大富豪(ビリオネア)に呼びかけ、「ビリオネア連合」を結成しようと水面下での働きかけを強めています。機能不全状態の国連には期待できないということです。

 昨年10月に67歳になったゲイツ氏ですが、衰えぬ野心を隠さず、「孫の世代のためにも地球環境を守る!との決意を明らかにしています。また、本人も不老不死の夢を実現するための「人間とAIの合体」にも関心を寄せているようです。この点では、「ニューラリンク」を立ち上げ、脳とコンピューターの一体化を目論むイーロン・マスク氏とも相通じるものが見られます。そういえば、ロシアのプーチン大統領も不老不死研究所を立ち上げ、旧ソ連邦の国家指導者らに、そうした最先端の医療をテコにウクライナ戦争への協力を勝ち取ろうとしている模様です。

 当然の流れでしょうが、ゲイツ氏は新たな感染症の出現を予測し、治療薬の開発と巨大ワクチン製造工場の建設にも着手しています。2010年にゲイツ財団が主催した「健康サミット」では「新生児には全員、ワクチン接種記録が残るワイヤレスチップを埋め込む」計画を発表し、MITに開発資金を提供しているほどで、ゲイツ氏のビジネス感覚には驚かされるばかりです。

 しかも、ウクライナ戦争による世界的なエネルギーと食糧危機を逆手に取り、「ブレークスルー・エナジー」と「フェイクフーズ」への投資を加速させるのです。「2026年人類滅亡説」を受け、地球環境の保全にはmRNA注入のGMO食糧とCO2の少ない「昆虫食」が不可欠という立場です。

 ダボス会議を通じて、「モノをもたない生き方」を提唱しながら、アメリカ最大の農地所有者となり、世界中から種子を買い漁っているのがゲイツ氏です。アメリカ議会の農業委員会からも疑惑の目を向けられているわけですが、「種子とデータを独占すれば人類を支配できる」と密かに目論んでいるようにも見受けられます。

 そうしたゲイツ氏の先見性とその実現に投資する資金力に魅了され、見えない「ディープステート」ではなく、輝きを増す「ゲイツステート」になびく「ビリオネア予備軍」も数を増しています。暗号通貨取引所FTXで世界を震撼させ、わずか5年で破綻したバンクマン・フリード氏(30歳)もその1人で、ゲイツ氏をあがめていました。コンピューターの世界を一変させたマイクロソフトの創業者にして世界最大の慈善団体の経営者としてのゲイツ氏には、それだけの魅力が備わっているのでしょうか。

 ゲイツ氏は潤沢な資金を還流させるための政治的裏工作は得意でしょうが、それらは「税金逃れ」との批判も絶えません。フリード氏は逮捕されてしまいましたが、保釈金は史上最高額の2億5,000万ドル。誰が工面したのか、謎のままです。

 ゲイツ氏は「チャリティ外交」と銘打ち、途上国の感染症対策や教育環境整備という錦の御旗を掲げていますが、その陰で人体実験も厭わぬ「裏の顔」も見え隠れします。インドやアフリカ諸国ではゲイツ氏の提供するワクチンの禁止や補償問題も勃発しているほどですから。

 とはいえ、ロックフェラー一族やヘッジファンドの帝王らを味方につけ、現代版「ノアの箱舟」計画を北極圏のスピッツベルゲン島で密かに進めるゲイツ氏にとっては、「世界の終わりの日」は2026年以降も到来しそうにはなさそうです。


 次号「第327回」もどうぞお楽しみに!


著者:浜田和幸
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