【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史(23)】放漫財政篇1:積水ハウスと組んで「こども病院跡地」狙う?!
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2019年12月の就任以来、栄えるのは医学部と病院部門だけで十分といわんばかりに、我田引水丸出しの施策に強権をふるってきた朔啓二郎・福岡大学長。今度は唐人町の旧福岡市立こども病院跡地での新病院開院を目論んでいるようだ。目論見通りに落札をはたすとして、これが福岡大の未来にプラスになるのだろうか。そもそも、いまの福岡大にそんな余力はあるのか。【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史】シーズン4となる本連載では、朔学長の舵取りの危うさ・無謀さを、財務状況から明らかにする。
2014年11月のアイランドシティ移転以来、整備・再開発へ向けて具体的な動きのないまま放置されてきた旧福岡市立こども病院跡地(福岡市中央区唐人町)。事業者に売却したうえで跡地活用を進める方針が改めて示された昨年3月の「こども病院跡地活用方針」に基づき、7月20日に事業者募集を開始、11月9日には参加者資格審査申請を行ったすべての応募者に「参加資格有り」の審査結果が出された。その後、各応募者から提出された事業提案書の審査が進められていたが、優先交渉権者(落札者)の決定・公表もいよいよ秒読みに入った。
最低土地価格は約54億5,000万円で、売却主体は所有者である地方独立行政法人福岡市立病院機構。応募の要件は「地域の魅力や市民の暮らしの質を高める機能」および「脱炭素社会実現に資する機能」の2つの機能が盛り込まれていることで、前者については医療福祉施設、健康づくりに資する施設、教育施設、子ども・子育て支援に関する施設、交流施設・空間のうちのいずれか1つ以上を導入すること、住宅を提案する場合は総戸数は250戸までとすること、という条件がつけられている。
敷地規模約1.7ha、福岡市地下鉄・唐人町駅から徒歩2分という好立地である。どこの事業者がどのような提案でこれを射止めるのか、注目が集まっているところだが、福岡大学が積水ハウスと組んでこれに応募するという情報は、かなり早い段階でデータ・マックスのもとにもたらされていた。
しかも、学内での綿密な議論・検討を経て決定されたわけではなく、22年3月の大学評議会および理事会で、朔執行部が藪から棒に持ち出した案件らしい。共同事業者として「積水」の名を言わない、落札した場合に福岡大がどのぐらいの費用を分担することになるのか、資金の調達はどのようにするつもりかの説明もないなど不審な点が多く、出席者からの批判の声も盛んに上がったというが、半ばゴリ押しするかたちで入札の承認を取りつけたとのこと。
複数の関係者が見積もるところによれば、医療施設部分の土地代で30億円、建物の建設費用で30億円。これに設備費が加わり、「蓋を開けてみたらびっくり仰天、となるのは想像に難くない」(関係者談)。首尾よく落札の運びとなれば、詳細は来月7日に招集される臨時常勤理事会で報告があるとみられているが、そもそもいまの福岡大にもう1つ、病院を新設・運営するだけの財力はあるのか、はなはだ疑問である。
(つづく)
【特別取材班】
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