2024年11月22日( 金 )

朝日新聞が購読料を値上、苦境鮮明

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 5日、朝日新聞は社告で新聞購読料の値上げを発表した。5月1日から朝夕刊セットの購読料は、月額4,400円(税込、以下同じ)から4,900円へ、朝刊のみの場合は3,500円から4,000円へ値上げする。朝刊1部売りも160円から180円へ、夕刊も60円から70円へ値上げする。

 社告によると、値上げの理由として用紙など原材料ならびに配達経費の高騰を挙げ、「報道の質を維持し、新聞を安定発行する」ためのやむを得ない措置と説明している。また、同時に紙面の編集についても、読みやすくするため文字を拡大するともしており、「情報はこれまで通り十分にお届けします」ということだが、ページ数を増やすことは現実的でないため、文字数を減らしての対応になるとみられる。

ライバル読売新聞は

 一方で読売新聞は、3月25日に「読売新聞は値上げしません…少なくとも1年間」という見出しで、こちらもただし書き付きながらも価格据え置き宣言をしている。

各社販売部数の半期減少率

 日本ABC協会がまとめている大手新聞各社の平均販売部数から、各社の22年下期(7~12月)と22年上期(1~6月)の平均販売部数を引用して、半期の減少率を割り出したのが以下である。カッコ内は22年上期、万以下は切り捨て。

 読売新聞:663万(686万)で3.4%減、朝日新聞:397万(430万)で8.3%減、毎日新聞:185万(193万)で4.3%減、日経新聞:168万(175万)で4.1%減、産経新聞:99万(102万)で3.0%減。

 本年は値上げを踏みとどまった読売新聞に比べて、値上げを敢行する朝日新聞の苦境は大きい。

【寺村朋輝】

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