2024年11月23日( 土 )

フジテック株主総会、創業家内山氏提案は否決

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 エレベーター大手のフジテック(株)(東証プライム、滋賀県彦根市)の定時株主総会が21日、本社で開催された。

 創業家出身で22年まで社長を務めていた内山高一氏が、社外取締役8人の選任議案を含む株主提案を行っていたが、すべて否決された。一方、内山氏と対立する筆頭株主の香港投資ファンド「オアシス・マネジメント」が推薦していた現社外取締役の再任は承認された。

 総会後、内山氏は会見を行い、まず自身の提案が否決されたことについて、「多くの株主に提案内容を説明する時間が足りなかった」と述べた。今後については、「フジテックは、投資ファンドに経営が乗っ取られている状態であり、ファンドを追い出して会社を正常化できるように対抗策を考えたい」と述べ、引き続き経営の主導権を取り戻すため、臨時株主総会を開くよう求めることも視野に入れて取り組みを続ける考えを示した。

 一方、現取締役会の体制確立を主導した投資ファンド「オアシス・マネジメント」のセス・フィッシャー氏もコメントを発表し、「フジテックのすべてのステークホルダーの利益のために、企業統治と業績を改善することについて、株主から信任を受けました。長期的かつ積極的に会社と関わる株主として、これを機会に会社の経営が改善に向かうことを期待しています」と述べた。

【寺村朋輝】

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