2024年12月22日( 日 )

戸建もアパートも手がける「総合ハウスメーカー」 自社施工の体制整備も完了し次の領域へ

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(株)アパックスホーム

実需=戸建も投資=アパートも
事業拡大へ大きく舵を切る

(株)アパックスホーム 谷口 淳 代表取締役社長
(株)アパックスホーム
谷口 淳 代表取締役社長

    「木造の戸建住宅とアパート、それぞれを建築できるところが当社の強みだと思っています」──そう話すのは、(株)アパックスホームの谷口淳代表取締役社長だ。

アパックスホーム(左)とプリモ(右)のロゴマーク
アパックスホーム(左)と
プリモ(右)のロゴマーク

    同社は2022年5月に(株)アパックスから現商号へ変更し、ホームページも刷新。合わせて、グループ会社で不動産管理を手がける(株)プリモとともに、ロゴマークも変更した。住宅会社グループということで、アパックスホームは「ドア」、プリモは「カギ」を模したロゴマークとなっており、グループのブランドイメージ刷新が図られている。

    アパート建築をメインに手がけてきた同社だったが、今後は「戸建住宅にも注力していく」(谷口社長)という。今期(23年11月期)は、東京・名古屋・広島で新規拠点を開設するなど、「事業拡大へのファーストステップ」(谷口社長)を踏み出した。戸建への注力と聞くと新規事業のようにもみえるが、実はアパックスホームのグループ会社は実需領域における長年の実績がある。今回のファーストステップは、新規事業へのものではなく、事業拡大へのものだ。

 「これまでの当社グループを家業だとすると、今は企業をつくっているところ。企業としてきちんと組織化することで、これまで以上に求められる商品をつくり、これまで以上に社会から求められる組織にしていくため、チャレンジしているところです」(谷口社長)。

会社の組織化と事業拡大にチャレンジ
第2創業のきっかけはコロナ禍

 今期からは採用にも力を入れ、設計や施工管理、営業スタッフなど20名以上の増員をはたした。事業拡大へ大きく舵を切った動機については、次のように話してくれた。「コロナ禍がきっかけでした。まだコロナ禍が始まってすぐのころ、情報も少なく、私自身も右往左往してしまいました。住宅産業が大転換していく可能性もあり、漠然と『このままじゃだめだ』と思ったのです。結果的に、住宅産業の大転換とはなりませんでしたが、どれだけマーケットが大きく変わっても対応できるよう、会社の組織化と事業拡大にチャレンジしてみたくなったのです。いわば第2創業といったところでしょうか」。

 開設したばかりの東京オフィスでは、主に遊休地の不動産活用コンサルティングを行っているが、すでにいくつかの案件を受注。飛躍の原動力の1つとなっている。3,000万人以上の人口を擁する1都3県は競合も多いが、マーケットも大きいことから、社宅用や投資用に、企業経営者からの受注が増加傾向にあるという。エリア特性、敷地の面積や形状、賃貸相場などを踏まえ、さまざまなプランを提案しているというが、それをさらに加速させるとみられるのが、「内製化」だ。

(株)アパックスホーム

戸建の良さをアパートにも
アパックスホームの独自色へ

 「やっと自社施工できる体制が整ったところです。当社は実需・投資どちらもやる会社です。とくに実需では最新のトレンドを押さえることが求められます。その知見を投資にも生かすことで、細かいところまで気配りの効いた建物をつくっていけるようになります。そして、それが当社の独自色になっていくはずです」と谷口社長は話してくれた。顧客からの要望を受け、より大きな建物の建築にも対応していくといい、間もなくその許認可(特定建設業許可)も得られる見通し。

 戸建事業については、福岡都市圏のほか北九州都市圏でもすでに建築実績があり、今後は久留米市など県南部へも拡大していきたい構えだ。建物はコストバランスがとれた仕様で、オーソドックスな規格型の注文住宅がメイン。アパート建築についてもオーソドックスな仕様ながら、前述のようにトレンドを抑えた企画や綿密なマーケティングを行うことで、安定した利回りを得られる建物としている。

(株)アパックスホーム    同社で建築したアパートの管理は、基本的にグループ会社である(株)プリモが受託する。「売りっぱなしにはしませんというオーナーとの約束のようなものです。一般的な建物管理のほか税務相談やリフォーム工事の相談も行っており、不動産管理の枠にとらわれることなく、オーナーの要望に柔軟に応えていきたいと考えています。管理事業の強化も図り、数年内の管理戸数3000を目標に据えています」と谷口社長は語る。

さらなる組織強化を図り、来期は売上高40億円へ

 拡大路線と組織化へ大きく舵を切った同社の今期の売上高は、前期比で約3倍となる25億円を計上する見込み。さらに、来期(24年11月期)は売上高40億円を目標に据えており、そのための投資も引き続き行うという。その1つが採用で、用地仕入れ、戸建の販売、土地活用のための建設提案などで引き続き求人募集を行っている。採用に関しては、「グループ内でキャリアチェンジも可能です。興味をもったことに挑戦できる環境がありますので、未経験者も大歓迎です」(同社・採用担当)という。

 戸建もアパートも手がける「総合ハウスメーカー」として、大きく飛躍を遂げるアパックスホームのセカンドステップに期待したい。


<COMPANY INFORMATION>
代 表:谷口 淳
所在地:福岡市中央区大手門3-8-16
設 立:2011年12月
資本金:2,000万円
TEL:092-726-8300
URL:https://apaxhome.co.jp

<RECRUIT> 
募集職種:アパート、
     住宅の販売・用地仕入・コンサル営業
応募資格:未経験者歓迎、上京希望者歓迎
     (費用補助あり)
採用実績:2022年度/20人
採用予定:10人程度(中途)
問合せ先:090-5934-1058
採用担当:森田

<プロフィール> 
谷口 淳
(たにぐち・じゅん)
1968年5月生まれ。広島市出身。広島の不動産会社で勤務時代、福岡へ転勤。以来、福岡にてマンション・戸建の住宅販売、投資用マンション・アパートの販売、ビル建設および不動産コンサルティングなど、幅広く不動産および建築関連の事業を行う。明朗な性格で業界内でも顔が広い。

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