カルテル問題で14日に改善命令 待たれる九電の見解
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経産省は九電らに改善命令を出す方針
昨年に明らかになった大手電力4グループによるカルテル問題に関して、経済産業省が14日、九州電力、九電の小売子会社「九電みらいエナジー」、中部電力の小売子会社「中部電力ミライズ」、関西電力、中国電力の5社に対して、電気事業法に基づく業務改善命令を出す方針を固めたことが分かった。
経産省は12日、命令に向けて、電力・ガス取引監視等委員会に対する意見聴取を行ったと発表。「各社から提出された書面の内容も踏まえ、業務改善命令を行う必要があると判断した」とした。今後、監視委の意見を踏まえて、各社に対し、再発防止や抜本的な内部統制の強化を求めていくことになる。
九電は本件についてどのような見解を示すか
本件についてはNetIB-Newsでも過去記事で詳報した通りだ。
「九電など電力3社、カルテルで課徴金1,000億円」(22年12月2日付)
しかし本件について九電はその後、「公取委によるカルテルの認定に対して、見解の相違がある」としたのみで、公式な会見を開いていない。
「九電「公取委と見解の相違がある」なら、即刻会見を」(23年3月31日付)またさらに6月7日には、九州電力の個人株主が同社の現担当役員に対して、カルテル問題に関して、当時の経営陣に対する損害賠償を提訴するよう求めており、同社が求めに応じない場合は、60日以内に株主代表訴訟を起こす方針を打ち出していた。
「九電株主、会社側に提訴要求 株主代表訴訟も視野 電力カルテル問題で」(23年6月8日付)6月28日に開かれた定時株主総会では、池辺和弘社長がカルテル問題ならびに、競合する新電力の顧客情報を不正に閲覧した問題について「多大なご心配とご迷惑をおかけして深くおわびする。信頼回復に努める」と謝罪していた。なお、不正閲覧では経済産業省から4月に業務改善命令を受け、池辺社長ら役員の報酬を減額する社内処分を公表していた。
九電は公取委に対する処分取り消しを求めて提訴するかどうかを検討している模様だが、株主代表訴訟の提訴期限となる8月上旬をメドに何らかの結論を出すと思われる。
【寺村朋輝】
法人名
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