
福岡・博多に本格的な夏の到来を告げる伝統祭事、博多祇園山笠で、15日早朝、フィナーレとなる「追い山」が行われた。昨年は3年ぶりに開催され多くの見物客を集めたが、今回は海外からの観光客も多数訪れるなど、昨年以上の人出となった。

「追い山」開始の1時間以上前から、スタート地点の櫛田神社には多くの観客が詰めかけ、山笠の雰囲気を盛り上げていた。そのなかには、コロナ禍による入国制限で昨年は見かけられなかった外国人観光客の姿も目立った。午前4時59分、一番山笠の土居流がスタート。同時に観客から大きな声援が沸き上がった。
櫛田入りのタイム上位は東流30.29秒、千代流32.73秒、恵比須流33.08秒の順。男衆に話を聞くと「今年はコロナによる制限が何もないなかで山を舁(か)けられてとてもよかった」「今年はしっかりと山を舁けられた」など、明るい笑顔で答えてくれた。
コロナ禍の行動制限がほぼ解除されるなかでの開催となった今回、途中悪天候に見舞われた日もあったものの、1日の注連(しめ)下ろしから追い山までのすべてのスケジュールを消化。舁き手(かきて)や観光客らが賑やかに行き交う様子は、コロナの試練を経てたくましく蘇る福岡・博多のまちを、雄弁に物語っていた。

【田中 直輝】
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