中国大学新卒者の「就職難」 その実情は
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大連に住んでいる笠が、5年ぶりに筆者のもとを訪れた。取引先の日本企業へのあいさつ回りにやってきたとのことである。話は弾み、中国の若手の就職事情に関する話題となった。就職先はいくらでもある。ところが、「給料は安い、仕事はハード。大卒の私が行く先ではない」というエリート意識をもって軽蔑するそうである。すかさず「就職しないと“飯が食えない”という不安が発生するだろうに」と心配してやる。
ところが、当人たちはいたって楽観的であるという。大卒の大半は一人っ子である。両親共稼ぎであるから、昼間、自宅には誰もいない。食事には何ら心配はない。自宅に居候していれば、何不自由なく生存はできる。では、24時間自宅詰めで、いったい何をしているのか。「おおかた、テレビゲームにでも夢中になっているのだろう」と笠は推測する。「30歳になったら社会的には何ら使い物にならなくなる」と、笠は警告を発していた。
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