建設作業員の低収入について
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NetIB-Newsでは、読者のご意見を積極的に紹介し、議論の場を提供していきたい。
今回は、「建設業界 職人不足問題への提言」シリーズについて、読者から寄せられたご意見を紹介する。私は電気工事に従事して36年の職人です。大手ゼネコン、サブコン等の在り方が問題の1つまた、建設作業員の資質の問題も大きく関係しています。若い時から早く1人立ちしたいと頑張ってきましたが、電気工事士は資格を取るだけでは一人前ではなく、そこからたくさんの経験を積んで人様に喜んでいただける仕事をこなせるようになるには15年から20年かかると言われております。
しかし、材料の進化や工具の進化などで電気工事そのものが簡素化されてきているなか、その意味をわからず看板を上げる業者が多くなってきたこと、さらに安くたくさんの人材を欲しがる大手ゼネコンやサブコンもこれに手を貸すかたちで職人1人ひとりの金額設定が酷く変わってきています…
一昔前我々がデビューしたてのころには1人の価値として3万5,000円程度の価値があり、それは今から35年前の話。現在は2万円程度まで下がりました。リーマンショックの直後は1万3,000円でも仕事したいと職人が集まったことにより、今の2万円まで戻る為に15年もの時間を要することに。
コレは職人として意地でもそんな金額ではやらない、それならコンビニで働く、というようなプライドをもっている職人がいなくなった為である。その日1万3,000円でもあったほうがマシです。一度下がった金額は簡単には上げてもらえない。リーマン後にゼネコンはこれらに目を付けて随分と稼いだことでしょうね。
ほかにも(株)○○塗装とか法人成りしているペンキ屋さんの若い職人はホームセンターで売っているペンキで壁を塗り、古くなった建物の一部を塗る作業では、色合わせができないなど、ペンキ屋さんの誇りともいえる色合わせができないとか、大工さんは釘を打てない(今はほとんどの職人がビスをインパクトで打つ為)とか、電気屋で配管を曲げられないとか。
こうした技術の低下。何とか安くやらせたいというゼネコンによるオリンピック事業。東京都が施設をつくるためにゼネコンに支払う金額が数千億円ですが、実際に作業する業者が手にする金額は10分の1以下でしかありません…
直接業者に支払うことで安くさらに良い仕事ができる、Win-Winな仕事ができる。そうならない限りこのスパイラルからは抜け出せないと思う。
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