福岡のトルビズオン、災害発生時のドローン配送実験の成功を報告
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ドローン(無人航空機)を活用した空路インフラ整備事業を手がける(株)トルビズオン(福岡市中央区、増本衞代表)。このほど、高知県香南市にて災害発生時を想定したドローン配送の実証実験を実施し、無事成功したと発表した。
同実証実験は、移動式クレーンをはじめとする建設機械のリースなどを手がける(株)第二建設センター(高知市南新田町、川久保雄司代表)との共同で、今年7月29日に行われた。災害発生時、土地勘を活かして初期対応に臨める地元企業の存在は、何よりも重要だ。
高知県は津波避難タワーが100基以上建設されるなど、全国でもとりわけ津波リスクへの備えが進んでいる自治体として知られる。一方、津波発生後の水引きが遅く、道路が寸断された状況が長引けば、いかに陸路に頼らず津波避難タワーに避難した住民へ物資を輸送できるかが鍵になることから、今回の実証実験が実施されるはこびとなった。
物資輸送実験では、ドローンで災害食ならびに市販医薬品(約1,000g)を約1.2kmにわたり搬送。夜須運動広場と香我美町岸本第10区津波避難タワーの2拠点間を往復飛行した。なお、同実験では物資輸送のほか、ドローンによる被災状況のデータ収集の可能性も検証された。
災害発生時に、国、自治体、自衛隊、そして民間が各々、被災地支援のためにドローンを使用できるようにするためにも、ドローンが安全に飛行できる「空の道」を一本でも多く確保していくことが求められる。また、ドローンの活用が期待されているのは緊急時だけではない。災害発生時の訓練や、人が容易には立ち入ることができない地政学的リスクがある地域の点検など、平時におけるドローン飛行のための「空の道」の整備も重要になる。
ドローン技術は、これを用いた新たな事業の発展につなげることができる。高知県で実施された今回の実証実験の成功が、国や自治体、民間におけるドローンの有効利用に向けた動きに弾みをつけることを期待したい。
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「ドローンが社会を変える 空の道整備で業界活性化へ(前)」【代 源太朗】
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