2024年11月22日( 金 )

福岡・九州を支える土の専門家 独自の提案でオンリーワン企業を目指す

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(株)ワイテック

地盤建設分野の総合商社として、
確たるポジションを築く

 (株)ワイテックは、福岡をはじめとする九州圏内を中心に地盤改良工事や山留工事、杭工事ほか特殊工事を提供している。災害王国・日本のなかでも、とくに九州では土砂災害が多い。そんななかで、地盤改良工事や山留工事などの技術やノウハウを蓄積してきた同社は、九州トップクラスの実績を誇るまでに成長を遂げている。グループ会社には(株)エステック、(株)エスジーコーポレーション、(株)ゆくたけ興産、SGパートナーズ(協)が名を連ねる。

(株)ワイテック 代表取締役社長 行武志郎 氏
(株)ワイテック
代表取締役社長 行武 志郎 氏 

    地盤調査から土木工事、重機事業、不動産事業に至る幅広い部門に対応できる地盤分野の総合商社として知られる同社の誕生は1994年4月。現代表・行武志郎氏の実父が経営する行武通信建設(株)(現・(株)ユクタケ)のグループ会社としてスタートした。2013年3月には博多区博多駅南に自社ビルBlanc・Style博多を完成させ、本社を移転。その後も16年7月には太宰府ヤード、18年4月には沖縄営業所、19年2月には大濠オフィスを開設するなど、事業拡大。業界のなかでは後発ながら順調に業績を積み重ね、近年の売上高は堅調に推移。信頼と安全性を第一に、福岡の都市形成の基盤を支えている。

 「自然災害の多い日本において、強固な地盤づくりはとても重要です。我々は『地盤分野のプロフェッショナル』として皆さまの未来をお守りすることが使命であると考えています。社員1人ひとりが専門業社としてのプライドと幅広い知識をもってお客さまに安心・安全とコスト面・技術面での提案を行っています。お客さまにとってのオンリーワン企業を目指して日々の業務に取り組んでいます」と行武代表は語る。

経験則から導き出されるさまざまな工法を、顧客の要望に沿って提案

土の崩れを防ぐために重要な「山留・重仮設工事」
土の崩れを防ぐために重要な
「山留・重仮設工事」

    そんな「オンリーワン企業」を目標に掲げる同社の強みは、大きく分けて2つある。それは業界でも初めての技術を多数開発してきた「技術力」に加え、自社独自の技術と幅広い商材を組み合わせた提案を行う「営業力」だ。この2つを武器に地盤分野のコンサルタント的立ち位置を確立させた。

 とくに地盤改良を生かした山留工事の企画提案への評価は高い。なかでも同社が開発した連続壁土留(コラム壁)での工法は、安全性を考慮して地下構造物・埋設物の施工中に掘削側の側面を保護し、周辺地盤の崩壊や土砂の流出および止水性を高めてくれる。また、施工機の大きさを変えることで、狭小地から盤入路まで敷地条件に合わせて対応できるため、多くの大手ゼネコンなどで採用されている。

 そのほか、認定改良工事では幅広い地盤に適用でき安全性が高いうえにコストを抑えられる「GIコラム-S工法」や、各種認定杭を取り扱うことで幅広くお客さまへの提案ができている。

Blanc・Style博多314(2023年3月竣工)
Blanc・Style博多314
(2023年3月竣工)

    特建事業では、さまざまな工法を駆使し、顧客のニーズに沿った提案を行うほか、土木事業・重機事業でも活躍している。公共工事から民間工事まで幅広く手がけ、重機を使用したあらゆる土木工事に対応。昨年は建設業許可の幅を大幅に増やしすでにいくつかの工種で実績を積んでいる。近年ではICT建機を導入し、作業の効率化を図っている。加えて、不動産売買や土地活用などの資産活用コンサルやサポートにも注力している。「大名11511ビル」や「アクタス天神パークシティ」といった自社販売物件のほか、23年3月には「Blanc・Style博多314」(福岡市博多区)を竣工し、新たに中央区黒門の土地を取得している。不動産事業も着実に育てている。その他リース事業も積極的に取り組んでいる。

人材育成の強化と働きやすい環境の整備が信頼される企業の必須条件

 「土の専門家」として、また、「不動産のプロ」として、人々の安心な暮らしを守り続けてきた同社は現在、社員数わずか30数名ほどで年間500件の現場を担当している。こうした実績は社員たちの技術力、知識、管理能力の結集から生み出されている。各人の能力はもちろん、社員間の連携がスムーズでなければ決して捌けないだろう。現在進行させている自社独自のRPAが完成すればさらなる効率化が図れるだろう。

 行武代表は言う。「常に上を目指して挑戦し続ける姿勢も大切ですが、知識や経験、情報を共有することも重要です。どんな困難にも会社全体で考え、すべての部署が協力し合う。そんな仲間たちがそろっていることがワイテックの魅力だと思います。そのため、人材の確保や育成には、とくに力を入れています」。

 それぞれに課題を与えたプロジェクトチームも面白い取り組みだ。たとえば教育チームでは勉強会の内容に工夫を凝らし、新人以外の社員にも改めて学び直す場をつくるなどして、会社としての総合力強化を目指している。新入社員への教育制度もしっかりと整えるほか、入社までの手厚いサポートも好評で「この会社でやっていけるかどうか」という不安を軽減している。また、ある新入社員は「入社の決め手は、年齢に関係なく頑張れば評価される点」「職場の明るい雰囲気が印象的だった」などと語っており、人事評価制度や社内の雰囲気の良さがワイテックの魅力だという。

フットサル大会で親睦を深める
フットサル大会で親睦を深める

    働きやすい労働環境に加えて福利厚生も手厚い。休暇に関しては育休、介護休業制度、生理休暇、慶弔休暇などを設け、社員が長く働き続けられるよう尽力している。また、懇親会やイベントも定期的に行うなど、部署の垣根を越えた交流で親睦を深めている。

 「社員の幸せはお客さまの幸せに直結します。働きやすい環境と自己成長できる場をつくることで、お客さまの幸福実現に努めていきます」(行武代表)。


<COMPANY INFORMATION> 
代 表:行武 志郎
所在地:福岡市博多区博多駅南2-2-7
    Blanc・Style博多2F
設 立:1994年4月
資本金:1,000万円
TEL:092-292-1516
URL:https://www.y-tech.biz


<プロフィール> 
行武 志郎
(ゆくたけ・しろう)
学卒後、父が経営する行武通信建設(株)(現・(株)ユクタケ)に入社。現場経験を積み、1994年にグループ企業である(有)ユクタケ(現・(株)ワイテック)を設立、代表取締役社長に就任。

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