2024年11月24日( 日 )

2016年参院選の最大争点とは

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 NETIBでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は、来夏に行われる参院選に向けて、主権者の意思を政治の現実に反映させるためにはどうすべきかについて触れた、9月27日付の記事を紹介する。


 2016年の参院選。結果を決めるのは主権者である。主権者のために政党が存在するのであって政党のために主権者が存在するのではない。国会の現有議席を基準に論議が形成されることに問題がある。

 自公と次世代、元気、改革の5党はあちら側の勢力だ。戦争法制定を主導、加担した勢力である。
 しかし、主権者の過半数は戦争法制定に反対している。この主権者の意思を政治の現実に反映させることを考えなければならない。
 選挙が難しいのは、政治問題が単一ではないことだ。さまざまな問題について、それぞれに賛否両論がある。このさまざまな問題についての賛否両論を掘り下げてゆけば、完全に意見が一致するのは、それぞれ一人ずつということになってしまう。すべてを満たす多数意見は存在しない。大事なことは、優先順位を定めることだ。優先順位を定めるということは、絶対に譲れない線を明確にすることである。

 本来は、政党を基軸に選挙を行うことが望ましい。主権者が選択しやすいし、政治活動の上でも効率がよい。しかし、現状では政党を基軸に主権者が政治行動をとることができない。その理由は、政党の政策方針が不明確であるからだ。あいまいな政党とあいまいな議員および議員候補者。政策があいまいである候補者に主権者は政治を託せない。だから、政党を基軸にする政治活動を主権者は選択し得ないのである。

 主権者にとって大事なのは、「政党より政策」である。その政策のなかで、2016年夏の参院選争点として何を最優先と位置付けるか。これが問題である。

 最大の争点にしなければならないのは「戦争法」である。まさに日本の平和と安全がかかる問題である。戦争放棄を定めてきた日本が、米国が創作する戦争に積極加担するための、憲法違反の法律が強行制定された。これを廃止することが、何よりも優先されねばならない。したがって、それぞれの選挙区で、「戦争法廃止」の公約を明示する候補者をただ一人選定し、この候補者に投票を集中させるべきだ。戦争法廃止を明示しない候補者が複数立候補して、戦争法廃止を明示する候補者がただ一人の状況が生まれれば、戦争法廃止を明示する候補者の当選可能性が格段に上昇する。
 今次通所国会で強行制定された戦争法に対する主権者の怒りをいま終息させてしまってはならない。闘いはこれから本番を迎えるのだ。

 そして、2016年参院選のもうひとつの最大争点が「消費税再増税の是非」になる。消費税再増税は「格差推進政策の象徴」である。原発・憲法・TPP&格差の四大問題のなかで、参院選でとりわけクローズアップされることになるのが、「戦争法と消費税再増税」の問題だ。この点についての立候補予定者の公約を明確に求め、これを踏まえて、主権者が支援候補者を決定する。

 政策があいまいな政党が多いから、この方式を取るしかない。【オールジャパン平和と共生】が支援候補者リストを決定する。ここに主権者の25%の投票を集中させるのである。

 日本政治が変わる。その起点になるのが2016年参院選である。

※続きは9月27日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第1255号「腐った野党さようならオールジャパンで日本一新」で。


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・植草一秀の『知られざる真実』

 

 

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