2024年12月28日( 土 )

東京地検特捜部、安倍・二階両派事務所へ強制捜査

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 自民党の複数の派閥による政治資金パーティーをめぐる問題でついに東京地検特捜部が動いた。特捜部は19日午前、政治資金規正法違反の疑いで、東京・千代田区平河町にある清和政策研究会(安倍派)と志帥会(二階派)の事務所を捜索し、強制捜査に乗り出した。

 この2つの派閥は、所属議員がパーティー券の販売ノルマを超えて集めた分の収入を議員側にキックバックしていた。しかし、その内容を派閥の政治資金収支報告書に記載しておらず、慣習として裏金が公認されていたという。特捜部は、政治資金規正法違反の疑いがあるとみている。

 安倍派については、その総額はこの5年間で約5億円にのぼるとみられる。また、二階派はキックバックを支出として記載し、派閥(支出)と議員(収入)、双方の収支報告書に記載はあるが、派閥の収入としては記載しておらず、その総額は5年間で1億円を超えるとみられている。

 両派の会計責任者は特捜部から任意の事情聴取を受けており、「本来は記載しないといけないことは認識していた」と認めているという。

 特捜部は今後、両派閥から押収した資料を分析し、両派の所属議員や派閥幹部から事情聴取し、実態解明を進めることになる。岸田政権の支持率が20%を切るなかでの国策捜査ともいわれる動きに対し、今後の捜査の進展で両派の誰がターゲットになっているのか、その行方に注目が集まっている。

 先週から両派の派閥事務所前には、多くの報道陣が待機しており、特捜部がいつ動くか固唾をのんで見守っていた。

【近藤 将勝】

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