2024年11月22日( 金 )

8法人に対し排出事業者責任による行政処分

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 2017年5月に発生した嘉麻市の産業廃棄物中間処理場で発生した火災後に残存する廃棄物撤去をめぐり、福岡県は23年12月19日~27日の間に、同中間処理業者に処理を委託した39法人のうち撤去要請に応じていない8法人に対し行政処分を行った。

 産業廃棄物中間処理業者である(有)エコテック(嘉麻市)が嘉麻市事業場内において、産業廃棄物を過剰に保管し、17年5月28日に火災が発生。福岡県は同年7月12日、エコテックに対し事業を全部停止とする行政処分を行った(18年3月31日まで)。また、同月24日には、エコテックおよび役員1名に対し、保管する産業廃棄物の撤去(履行期限:18年3月31日)を求める措置命令を行った。

 福岡県は排出事業者全39法人に対し、18年4月、処分を委託した廃棄物の撤去を要請。福岡県によると、受入事業者と排出事業者の責任は同列だが、やはり受入れた業者に対し先に行政処分を行い、排出事業者には協力を要請したという。要請に応じたのは排出事業者39法人のうちの31法人。同年5月30日から廃棄物の撤去が開始された。

 福岡県は、撤去要請に応じないエコテックに対し23年7月に2回目となる措置命令行うほか、同じく撤去要請に応じない排出事業者8法人に対し、廃棄物の処理および清掃に関する法律第19条の5第1項の規定に基づき措置命令を発出した。

 8法人には着手期限および履行期限をそれぞれ設けており、違反した場合は廃棄物の処理および清掃に関する法律第25条の5の規定に基づき、1,000万円以下の罰金が科せられる。今後福岡県は履行に向け指導を行っていくという。しかし、最大となる撤去量1万3,100.22tの撤去措置命令を受けた(株)シゲンのケースで考えると、トラック1台に最大20tを積載したとしても、全て撤去しようとすると必要トラック台数は600台を超える。関東からの距離も考えると現実的ではないと思われる。

 排出事業者責任を問われ今回行政処分を受けたのは、シゲン(神奈川県横浜市)、(株)グローバル工業(兵庫県姫路市、撤去量:3,129.39t)、(株)NAKATA(兵庫県姫路市、撤去量:2,818.87t)、山伸興業(株)(三重県、撤去量:1,419.29t)、(株)ワールド環境(兵庫県姫路市、撤去量:841.89t)、(有)モナカ環境(大阪市、撤去量:462.64t)、マルセン工業(株)(愛知県、撤去量:370.28t)、(有)寿建材(兵庫県神戸市、撤去量:19.70t)の8法人。

【内山 義之】

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