九大発スタートアップ上場のQPS研究所、2024年5月期中間決算発表
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九州大学発スタートアップとして東京グロース市場への上場をはたした(株)QPS研究所(本社:福岡市中央区、大西俊輔代表)が15日、上場後初めてとなる2024年5月期の中間決算を発表した。
それによると、売上高は4億6,900万円(前期比増減率なし)、営業損失は8,100万円、経常損失は1億6,200万円、四半期純損失は1億6,400万円となった。
同社は今期、小型SAR衛星QPS-SAR6号機「アマテル-Ⅲ」の打上げに成功し、10月から定常運用を開始、これによる画像提供も開始している。
通期の業績予想については、売上高は14億4,700万円(前期比388.8%増)、営業損失は4億7,000万円、経常損失は7億900万円、当期純損失は7億1,300万円としている。
財務基盤について
同社は前事業年度まで6期連続で営業損失を計上している。主な要因は、地球観測衛星データ事業における衛星の製造および打上げにともなう大規模な先行投資による。また、打ち上げた衛星から得られる地球観測データ、画像の販売による投資回収までに期間を要するためだ。
しかし、財務基盤としては、前第3四半期会計期間に第三者割当増資による資金調達を実施。その結果、今第2四半期末の現預金残高は15億6,300万円となり、継続的な事業運営に十分な資金を有するとしている。また、同社は、(株)三井住友銀行をアレンジャーとするコミット型シンジケートローン契約を23年10月24日付で締結しており、総額50億円を上限とする借入が可能であるとしている。
(株)QPS研究所について
同社は05年6月、九州大学発のスタートアップ企業として設立。小型SAR衛星「QPS-SAR」の開発に成功。この衛星を36機使って、地球を準リアルタイムに観測するプロジェクトを推進している。北部九州を中心としたパートナー企業とともにビジネスを展開し、地元への宇宙産業の定着を目指す。23年12月6日、東京証券取引所グロース市場への上場をはたした。
【寺村朋輝】
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