2024年11月03日( 日 )

古民家再生した宿泊業が活発化へ~良品計画は事業拡大

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 宿泊施設などに改装し、国内外の観光客を呼び込み、地域活性化に役立てられるとして今、古民家とその再生が注目を集めている。それにともない、ビジネスとして古民家再生による宿泊事業に本格的に取り組む事例が見られるようになってきた。たとえば、「無印良品」ブランドを展開する(株)良品計画がその代表例だ。

 同社では昨年8月、古民家をリノベーションした中長期滞在型施設「MUJI BASE」の第1弾、「MUJI BASE KAMOGAWA」(千葉県鴨川市)をオープン。築100年以上の古民家をリノベーションしたものだ。

 無印良品のアメニティや地域の旬の食材セットなどを用意するほか、メロン収穫や酪農体験など、地域の魅力を体験できるツアーなども実施する。

 これらにより、日本の田舎暮らしに興味をもつインバウンド客や、ワーケーションなど、場所にとらわれない働き方・暮らし方に関心のある国内客の宿泊体験の満足度を向上させる工夫も展開している。

 今月26日には香川県の豊島でも開業を計画。千葉県大多喜町でも廃校(小学校)を改修した宿泊施設を10月にオープンし、さらに地方の旅館などの客室を無印良品のデザインにリノベーションする事業も今後開始するなど、事業を拡大する方針を打ち出している。

 インバウンド客の急増により、主要観光地では「観光公害」が発生し、その分散化が喫緊の過大となりつつある。日本の原風景ともいえる暮らしを味わえる古民家での宿泊と、地域の魅力に触れられる取り組みによる観光公害軽減の期待も大きい。

【田中 直輝】

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