原発・リニアと日本の現実
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NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は「大自然の力を謙虚に見つめて原発廃止とリニア中止を決断すべきだ」と訴えた6月4日付の記事を紹介する。
私たちは謙虚になるべきと思う。大自然の巨大な力に人間が太刀打ちできることはない。日本列島はかつてユーラシア大陸の東端に陸続きで位置していた。
YouTubeで「小麦粉ときな粉で日本をつくろう(フォッサマグナ実験)」というタイトルの動画が公開されている。
https://www.YouTube.com/watch?v=BWSYuFfhawA
以下の解説が付されている。「日本列島のでき方が簡単にわかる実験です。弓なりに曲がった日本列島の真ん中に、隠れた地質の大きな割れ目(フォッサマグナ)があります。どのようにフォッサマグナができたのでしょうか。
小麦粉を使って簡単に再現できます。割れ方が気に入らなければ何回も実験できます。フォッサマグナについて知りたければ、フォッサマグナミュージアムまで。
https://fmm.geo-itoigawa.com/」日本列島がどのようなメカニズムで組成されたのかが分かる。「大鹿村中央構造線博物館」のウェブサイトも参考になる。
https://mtl-muse.com/study/earthquake/aroundjp/
「日本列島の骨組みを組み換えた大断層」「中央構造線ってなに?」などの解説が示されているこの解説を基に地震と活断層の関係を以下に記す。「活断層」とは、最近の時代に、地表や地表付近にくりかえし食いちがいが生じた断層のこと。地殻は通常数十万年程度で大きく変わらないなら、最近の時代にずれ動いた断層は、近い将来にもずれ動いて地震を発生すると考えられる。
ここでいう「最近の時代」とは、概ね200万年前~現在。しかし、工学的指標としては、たとえば原子力発電所の重要構造物の耐震設計については12万5000年前以降を「最近の時代」とし、必要な場合は約40万年前以降まで遡って活動性を評価する(原子力規制委員会新規制基準)。200万年前以降にずれ動いた断層を「活断層」とするが、原発建造では、これが12万5000年前以降に動いていなければ「活断層」とみなさないということ。
本来は、より安全な方向に基準を定めるべきだが、現実は逆。地表の活断層の地下延長部で発生する地震でも、マグニチュードが6.5以下の規模では地表地震断層が出現しない。内陸の地殻内地震の震源は深さ10km程度がふつうだが、この場合、マグニチュード6規模の地震では地震地表断層が出現しない。
これに対して、マグニチュード7.0以上の地震では震源断層の一部が地表に出現し、マグニチュード8.0の地震では震源断層のほぼ全長の上端が地表に出現する。従って、地表に活断層が観察される場所では、過去にマグニチュード7.0以上の地震が繰り返し発生し、これからも発生することが予想されるということになる。
※続きは6月4日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「原発・リニアと日本の現実」で。
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