国民をなめ切る自公維
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NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は「次の総選挙まで『政治とカネ』問題を最重大問題として維持し続けなければならない」と訴えた6月6日付の記事を紹介する。
政治資金規正法プロレスが興ざめのヤマ場にさしかかる。昨年秋に発覚した自民党の巨大組織犯罪。自民党が組織ぐるみで政治資金規正法を踏みにじる重大犯罪を重ねてきたことが明るみに出た。
政治資金規正法は政治資金の収支公開を義務付けている。この法律は議員立法で制定された。国会議員が自ら発案して自ら制定した法律。その法律を自民党が組織ぐるみで踏みにじってきた。
政治資金の収支を公開せずに懐に入れてきた裏金不正受領事件。所得税法違反の疑いも濃厚。政治資金収支を記載せずに裏金として懐に入れてきた行為は言語道断の不正標本のようなもの。
この犯罪行為とともにクローズアップされた問題がある。同法21条の2の2項が定める政治家個人への寄附に関する例外規定。21条の2は政治家個人への寄附を禁止しているが、第2項で政党が行う寄附を除外している。
この規定に基づき政党による政治家個人への寄附が実行されてきた。これが「政策活動費」。自民党の場合、党から幹事長に年間約10億円の政治資金が寄附されてきた。
問題はその使途が一切公開されていないこと。政治資金規正法は政治資金の収支公開、政治資金の授受の規制その他の措置を講じることにより、政治活動を国民の不断の監視と批判の下に行われるようにして政治活動の公明と公正を確保し、もって民主主義の健全な発達に寄与することを目的に制定されたもの。
年間10億円もの政治資金が党幹事長に寄附され、その使途が一切明らかにされない実態があった。これは自民党だけでなく国民民主党や維新などでも実行されてきた。この状態が放置されているのでは政治資金規正法を制定した意味がない。
自民党裏金不正政治資金規正法違反事件が表面化して、新たに政策活動費の問題にも国民の関心が向かった。
拙著『資本主義の断末魔』(ビジネス社)(https://x.gd/aILOt)に政策活動費=21条の2の2項問題を詳述した。
自民党裏金事件が発覚し、最重要の課題として浮上したのが政治資金規正法の抜本改正。抜本法改正を実現させて日本の政治を浄化する必要がある。
しかし、与党が国会議席の圧倒的多数を握っている。与党に抜本法改正を受け入れさせるには工夫が必要。野党が強い姿勢で対応できるのは予算審議。予算審議の際に与党を追い込むことが可能になる。いい方は悪いが「予算を人質に取って」与党に厳しい施策を呑ませる。本年に入っての通常国会での審議で与党に抜本法改正を呑ませることができたはず。
続きは6月6日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「国民をなめ切る自公維」で。
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