【福岡県】アスリートの雇用を望む企業の登録 「ふくおかアスリートナビゲーション」
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「ふくおかアスリートナビゲーション」とは
福岡県は、県内に事業所を有し、アスリートの雇用を希望する企業を、「ふくおかアスリートナビゲーション」登録企業として募集している。この取り組みは、アスリートが福岡県で就職し、福岡県を拠点に活動することを支援する目的で2019年から21年に行われた「福岡アスリート応援企業支援事業」の一部であり、事業が終了した現在も「ふくおかアスリートナビゲーション」として継続している。現在の登録企業は63社。
「ふくおかアスリートナビゲーション」登録申請が受理されると、登録証書が送付される(登録の翌年度から3年間有効)。登録企業には、県が主催するアスリートの就職支援に関するセミナーの案内が届くほか、積極的なアスリート採用活動が認められると、県の競争入札参加資格審査における地域貢献活動評価項目として加点の対象(建築工事/物品・サービス)となる。
「スポーツ立県福岡」の確立
また福岡県は、18年に“福岡県のスポーツをより元気に、スポーツの力で福岡県をより元気に”という「スポーツ立県福岡」を基本理念に掲げ、スポーツの推進やスポーツを通じた地域の活性化に向けた環境整備も進めている。こうした取り組みをさらに加速するため、今年度から5年間を計画期間とする新たな「福岡県スポーツ推進計画」を策定。子ども・高齢者・障がい者などを含めすべての県民のスポーツ活動参加の推進や、アスリートの育成をはじめ、大規模スポーツ大会の誘致などで地域と経済の活性化につなげていくこと、さらには共生社会の実現などの社会課題の解決を図るといった、スポーツがもつポテンシャルを最大限に発揮させていく方針だ。
企業とアスリートの連携
企業とスポーツとの関係は、実業団チームをもつ、スポンサーシップを結ぶなどあるなか、アスリート雇用においては「デュアルキャリア」の理解が必要となる。デュアルキャリアとは、アスリートがスポーツを行いながら、1人の社会人として仕事を行うこと。現役中は競技活動を優先するため、仕事と両立するためのスケジュールや仕事量の調整が必要になる。
日本オリンピック委員会(JOC)が行うキャリアアカデミー事業では、アスナビ採用実績が227社394名と発表(24年4月1日時点)。またアンケート調査では、「選手を応援することが社員に力を与え、一体感が高まる」「企業イメージの向上に寄与している」など採用して良かったと回答した企業が7割に上った。
企業がアスリート雇用を行った場合、企業イメージ・ブランド認知拡大の効果も期待できる。近年、SNS採用に取り組む企業が増えるなか、とくにTikTokは動画がメインで躍動感が楽しめ、スポーツコンテンツと非常に相性が良い。さらにTikTokユーザーは若い層が中心のため、若い世代を採用ターゲットとする企業にとっては、より効果的だ。自社の内面・外面ともにブランディングを図る取り組みとしてアスリート雇用を検討してみてはいかがだろうか。
【松本悠子】
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