【10月Play back】福工大「健康まつり」で知った健やかな暮らしの秘訣(後)
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地域に開かれた大学を目指す福岡工業大学で行われた市民参加型のイベント“健康長寿社会”実現のための住民参加型健康フェスタ「健康まつり~地域で学ぶ認知症~」で、福工大で研究されている医療・介護機器を実際に使ってみた。
介護する方の気持ち、介護される方の気持ち、そして治療の研鑽を積む若手の医師の気持ちも、少し近づくことができた。ひとりで車椅子を動かすときに、車椅子自体が本人の気持ちを汲むように動いてくれるとすごくうれしい。
肉眼では確認できない内臓で正確にメスを振るうのは難しく、緊張するので、練習しやすいシミュレーション機器があるとありがたい。
関節をサポートするためのマジックテープの機能ひとつにしても、そのサポート力が本当に介護用品として適切なものであるかどうかの検証が進められ、坂道を下るときの膝関節の力のかかり具合も研究が行われている。また、体に負担が掛からない程度の運動を毎日少しずつでも続けると認知症予防に役立つという研究結果も耳にした。
あらためて会場全体を見渡してみると、広い会場内で参加者の皆さんが楽しそうに体を動かしていた。
ステージでは福岡和白病院による「健康講座」「ストレッチ体操教室」、綜合警備保障(株)による「AED講習」、JA福岡市東部協賛による「介護予防クイズ」が行われ、これに立花高校よさこい部と福岡工業大学付属城東高校ダンス部のダンスパフォーマンスが華を添えた。健康体操指導の前に、「まず隣に座った見知らぬ人と挨拶を交わし、握手をしてください!」というアナウンスがあっていたのが印象的だった。さすがに会場後方で行われていた各種健康診断測定では、みなさん静かに座っていたけれど。検診は、骨密度、血管年齢、肺機能、体組織などを無料診断してもらえるとあって、大盛況のようだった。
イベント全体を眺めてみて、思ったのは「“健やかな暮らし”は、運動や、人と楽しく交流する機会を増やすなど、積極的に活動、行動することによって培われるもの」ということだ。
知らない人同士と挨拶しあうこと、世代が違う若者たちから新しいことを教えてもらうこと、医療・介護予防の研究など、日頃接することがない領域に興味を持ち、接してみることは健康的なコミュニケーションだ。加齢とともに人体機能が低下するときは必ず来る。そのときに備えるために、予防医学や介護予防の研究が日々行われている。健康は誰にでも必要なものだから、皆で考えられる社会を皆で築く必要がある。
(了)
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