次期総選挙への向き合い方
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NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は「日本経済と国民生活を回復させるためには消費税減税・廃止が必要不可欠だ」と訴えた8月21日付の記事を紹介する。
裏金事件をあいまいに処理した自民党。裏金事件は巨大組織犯罪だ。自民党を巨大犯罪組織と認定することもできる。
政治資金規正法は
「政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため」に、
「政治資金の収支の公開並びに政治資金の授受の規正その他の措置を講ずることにより」、
「政治活動の公明と公正を確保し、もつて民主政治の健全な発達に寄与すること」
を目的として制定されたもの。従って、政治資金の収支公開は「政治とカネ」問題に対応する一丁目一番地。自民党は組織的に、かつ意図的に法律の根幹を犯した。85名の議員が犯罪行為に手を染めた。1,000万円で区分しても21人が抵触。しかし、検察は摘発の境界を4,000万円に引き上げて、たった3人しか刑事責任を追及しなかった。
4,000万円の理由は3,526万円の二階俊博元幹事長をセーフにすることにあったと見られる。政治資金規正法の最大の抜け穴は政党から政治家個人への寄附を認めていること。同法21条の2の2項が政治家個人への寄附を禁止の例外として定めている。
この条項を削除することが法改正の最低ラインだった。自民党では幹事長に年間10億円が寄付され、使途が一切公表されない。21条の2の2項は規正法を有名無実化している条項だ。ところが、国会の法改正で同条項が削除されなかった。もぬけの殻の「ザル法改正」を強行した。
岸田首相が政治とカネ問題の責任を取って辞任するなら、後継を目指す候補者は政治資金規正法抜本改正を公約に明示すべきだ。しかし、誰も21条の2の2項削除を公約に掲げない見通しだ。表の顔を変えても裏の腐敗の泥沼はそのまま放置。これが自民党総裁選の実相と思われる。
ここで期待しなければならないのが野党だが野党第一党が冴えない。「昔の名前で出ています」を課題曲にした合唱コンクールを挙行するようにしか見えない。自民党はトップを挿げ替えてイメージが新しい間に解散・総選挙に打って出るだろう。その総選挙で主権者はどのように対応すべきか。主権者は政策を基軸に、主権者が求める政策を明示する候補者に投票を集中させるべきだ。
衆院選に向けての対応を念頭に「ガーベラの風(オールジャパン平和)」は9月4日(水)午後3時から6時の日程で、衆議院第二議員会館多目的会議室で国会イベントを開催する。
※続きは8月21日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「次期総選挙への向き合い方」で。
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