2024年11月22日( 金 )

地域密着型総合建設グループとして、次世代の循環型社会を目指す

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(株)環境施設

エコ・センチュリー21クリーンセンター(2025年9月竣工予定)
エコ・センチュリー21クリーンセンター(2025年9月竣工予定)

 公共工事主体の事業体系によって磨かれてきた技術と常に地域の要望に応える地域密着志向で業容を拡大してきた(株)環境施設は、SDGsやCO2削減といった課題にいち早く取り組んできた。そんな同社が放つ次の一手が大型焼却炉「エコ・センチュリー21クリーンセンター」だ。2025年9月の竣工を目指す同施設の役割とは──。

自然環境との融和を考え知識と技術を磨く

 「日本の土木技術は世界一」──。アジア各国では日本の信頼できる土木技術でインフラを整備したいという国は多い。そのくらい日本の土木技術は世界から評価を得ている。技術力の高さはそのまま人々の安全な生活に直結する。

 ここ福岡でも、道路(国道、県道、市町村道)や橋梁、トンネルなどの土木工事、都市部のライフラインを整備するシールド工事、地盤改良・土地改良工事など、公共工事を通じて社会インフラに貢献する企業がある。それが(株)環境施設だ。

流動化処理土製造プラント
流動化処理土製造プラント

    同社は現代表の田中直継氏が1980年1月に田中設備を個人創業したのが始まり。87年10月には、土木工事や産廃関連などの事業を目的に現商号で法人化した。以来、シールド工事をはじめとし、土木工事、推進工事、地盤改良・土質改良工事、建築工事、管更生工事などの「建設工事」、堆積土砂の除去・清掃やマンホール調査、化学装置類の洗浄、浚渫工事などの「環境保全事業」、路面清掃や道路標識清掃、トンネル清掃、道路パトロール、道路補修工事などの「道路メンテナンス事業」、上下水道施設の調査・設計・施工監理や農業土木などの「建設コンサルタント事業」、交通誘導警備や施設警備などの「警備事業」、流動化処理土製造プラントや建設発生土・土質改良プラント、生コンプラントなど限りある資源を再利用する「リサイクル事業」など、多種多様の業種を取り扱っている。

建設発生土を再資源化し環境に配慮した工事を

 同社は西区の本社と筑紫野市の本店のほか、博多区、筑後、糸島、朝倉、宇美、北九州、熊本、佐賀、仙台に拠点を構え、グループ企業は10社を超えるまでに成長を遂げている。建築土木における補修・更生・メンテナンス、産業廃棄物のリサイクルや環境に配慮した処理技術など、持ち前の高い技術力で福岡のまちを支えてきた。

 特筆すべきは、創業当初から掲げてきた「地域社会、自然との対話を大切にする」という姿勢だ。同社ではSDGsという言葉が世間に浸透する以前から環境に配慮した取り組みを行ってきた。建設工事で出た廃棄物を循環資源と考え、廃棄物ゼロを目指した収集運搬処理事業、再生資材製造事業に積極的に取り組んできた。

自社所有のプラント
自社所有のプラント

    加えて、あらゆる建設発生土、汚泥、泥土を利用可能な再生資源へと蘇らせるため、さまざまなプラントを運用しリサイクルシステムを確立させている。そのなかでも注目を集める流動化処理土製造プラントは、建設発生土を再利用しながら、地下鉄や下水道、ガス工事などの再生埋め戻し材を製造することが可能なため、多くの現場で活用されている。

 また、田中代表は(一社)全国建設発生土リサイクル協会の理事を務め、汚染土・汚泥など土に関わるさまざまな分野の知識を踏まえて質の良いリサイクル土をつくることで地域貢献を図っている。

待望の大型焼却炉で業界・地域に貢献する

 現在、北部九州には大型の焼却炉が少ないというのは福岡近辺の産廃業者の共通認識となっている。現状、北九州や広島、岡山まで産業廃棄物を運ばなくてはならないため、近年の原油高による輸送費の高騰が悩みの種となっている。

 そんななか、同社は産業廃棄物対応の大型焼却炉「エコ・センチュリー21クリーンセンター」を2025年9月に竣工する予定だ。1期工事で1日90tの処理が可能な焼却炉を建設。この焼却炉ではCO2削減に効果を発揮するボイラータービンでの発電を行い、各種乾燥の作業にも利用されるなど環境に配慮した仕様となっている。また、排出される灰をガラス化し材料への再資源化や、骨材に再生して生コンに使う技術の採用なども、2期工事以降で視野に入れている。

 「エコ・センチュリー21クリーンセンター」の完成は、輸送コストの削減に直結するため、業界待望の施設として注目を集めている。

 建築土木における補修・更生・メンテナンス、産業廃棄物のリサイクルや環境に配慮した処理技術など、常に時代の先を見据えた先進的な取り組みで地域貢献を図ってきた同社は今後も業界全体と地域の発展を願い、永続的な企業を目指していく。


<COMPANY INFORMATION>
代 表:田中直継
所在地:福岡市西区小戸3-50-20(本社)
    福岡県筑紫野市山家2060-7(本店)
設 立:1987年10月
資本金:4,000万円
TEL:092-894-6168(本社)
    092-926-6168(本店)
URL:http://www.k-shisetsu.co.jp

(株)環境施設 社屋

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