総選挙最大争点は消費税減税
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NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は「日本経済凋落、庶民生活破壊の主犯は野田佳彦氏だ」と論じた9月10日付の記事を紹介する。
立憲民主党の代表選に4人の候補者が立候補した。推薦人不足の泉健太氏は枝野幸男陣営から、吉田晴美氏は野田佳彦陣営から推薦人を「借り受け」て出馬にこぎつけたと伝えられている。
吉田晴美氏の主張は枝野氏と重なる部分が多く、リベラル系の得票を枝野氏から引きはがす狙いで野田氏が吉田晴美氏出馬に協力したと見られている。逆に泉健太氏の主張は野田佳彦氏と重なる部分があり、野田票を引きはがすために枝野氏が泉氏出馬に協力したと見られている。
自民以上に派閥力学が働いているのが立憲民主党代表選。しかし、より重大なのは基本政策を異にする人々が呉越同舟していること。かつての民主党時代から一貫して解消できていない問題だ。
重要な基本政策テーマは原発、消費税、対米自立。2017年に立憲民主党が創設されて民主党の「水と油」問題が解消されたかに思われた。リベラルの立民と第二自公の国民に分離されたと思われた。ところが、立民が躍進すると立民への介入が行われ、枝野氏が転向した。
枝野氏が21年総選挙で共産を含む野党共闘を否定した。この瞬間から立民の凋落が始動。立民に介入したのは連合。連合を仕切るのは6産別と呼ばれる同盟の系譜を引く勢力である。
同盟はCIA資金支援で創設された民社党の支援母体として設立された大企業御用組合連合。同盟は統一協会の国際勝共連合と極めて深い関係を有してきた。「勝共連合」は反共を唱える統一協会の政治組織。現在の連合は「勝共活動」を中心に据えている。
この連合が立民に介入し、枝野氏が転向。共産を含む野党共闘路線を否定し、21年総選挙で惨敗した。後継代表に就任した泉健太氏も共産との共闘を否定して22年参院選でさらなる大惨敗を演じた。
基本政策テーマである原発・所費税・対米自立について、改革勢力は原発廃止・消費税減税廃止・対米自立の方針を掲げる。守旧勢力は原発容認・消費税増税容認・対米隷属の方針を掲げる。この対立する2つの勢力が同居していることがおかしい。
自公に対峙するために野党が一体となることが主張されているが、基本政策路線が真逆の勢力が「野合」して政権を獲得しても、すぐに空中分解する。「野合」ではなく「政策基軸の連帯」を構築すべきだ。
最重要の課題は消費税と原発。消費税減税・廃止の政策路線と消費税増税容認の政策路線は真逆。立民代表選で消費税減税を公約に掲げているのは吉田晴美候補のみ。
※続きは9月10日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「総選挙最大争点は消費税減税」で。
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