小泉元首相とツーショットの宮内氏、裏金批判の吉松氏~保守分裂の福岡4区
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12日告示の自民党総裁選は、過去最多の9人が立候補し、これまでにない盛り上がりを見せている。既報の「10月27日衆議院解散の見方拡大~自民党総裁選スタート」でも取り上げたが、政府は岸田文雄首相の後継を選出する臨時国会を10月1日に召集する方針を固め、与党に伝達した。
政府・与党内では、新首相(総裁)のもとで衆院選が10月15日公示、27日投開票になるとの見方が強まっている。10月27日投開票となった場合、衆議院解散は、衆参両院での所信表明演説と各党代表質問を終えた9日前後になるものと思われる。
福岡県内11選挙区のうち、8選挙区が自民党、3選挙区が旧民主系(9区の緒方氏を含む)となっている。このうち、宗像市や古賀市など福岡都市圏を選挙区とする福岡4区は長く自民党の現職が維持してきたが、自民党派閥の政治資金問題や保守分裂により激しい戦いとなる見通しだ。
そうしたなか、宮内秀樹衆議院議員は本日午前、自身のFacebookで小泉進次郎氏への支持を明らかにした。
宮内氏は「自民党を変える、そして国民の皆さまから変わったと思われるためには、世代交代が最も分かりやすく、新しい若い価値判断が必要だと思います」と述べ「小泉総理総裁の下、圧倒的エネルギーで改革を進めなければならない」と、小泉氏が新総裁・総理に選出されることを前提に、改革への意欲を示した。
また、小泉氏とのツーショット写真および父・純一郎元首相とのツーショット写真をFacebookに掲載しており、純一郎氏とは肩を組み固く握手して満面の笑みを浮かべている。こうした様子から政治資金問題で地元選出の県議会議員から公開質問状が出されるなどした時期とは打って変わって、「次は主流派入りだ」との自信と余裕が感じられた。
一方、宮内氏に公開質問状をつきつけた福岡県議の1人である吉松源昭県議も、地元の糟屋郡や古賀市を中心に活発な活動を展開している。
福岡4区内に張られた吉松氏のポスターには、「裏金脱税 許さない!!」のキャッチコピーとともに、力強くこぶしを握る吉松氏の写真が掲載されている。
吉松氏は昨年6月に福津市内で行われた記者会見において「地元の自民党県議として野党以外の選択肢を示したい。今回は政権選択ではなく、人物選択を国民に問いたい」と述べており、地元出身の保守本流は、自分であるとの自負をのぞかせていた。
会見に同席した井上正文県議(宗像市)、吉田浩一県議(福津市)、吉田健一朗県議(古賀市)は吉松氏を支援する。
福岡4区では日本維新の会現職(比例)の阿部弘樹氏、国民民主党の許斐亮太郎氏、社民党の宗晶子氏も立候補を表明しており、活発な論戦が期待される。
衆院選の投開票日は早ければ10月27日の公算が高いが、同日は宗像市議選の投開票日でもある。先月27日に開かれた説明会には、定数20に対し29陣営が出席しており、地元関係者によると、現在活動が確認されているのは25陣営だという。
現職・新人含め保守系が最も多いが、宗像市は革新系も強い地域であり、国政選挙の実務の担い手は地方議員であることを考えると、市議選の行方も注目される。
【近藤将勝】
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