2024年12月26日( 木 )

「絶対品質」の継手メーカー 鉄筋・レールに次ぐ事業の柱も

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(株)アクティス

絶対品質とは

 鉄筋と鉄筋をつなぐ「継手工事」を手がける(株)アクティスは、継手メーカーとして、高強度鉄筋専門継手「3CW工法」という日本初の技術を開発するなど、技術革新を進めてきた。

 そんな同社が掲げる経営理念が、「絶対品質」だ。同社では、マンションや病院・学校といった施設の鉄筋継手工事をはじめ、東京メトロやJR東北新幹線などの鉄道レールの継手や保守工事を手がけているが、これらはいずれも完璧な安全性が求められるものだ。

(株)アクティス 河村貴夫代表
河村貴夫代表

    同社の河村貴夫社長は、「絶対品質とはあくまで結果。大事なのは、絶対品質を提供する人なのです」と話す。続けて、「レール溶接は多くの人が利用する鉄道の根幹に関わる事業です。『絶対に鉄道を止めるようなことがあってはいけない』と、社員たちもモチベーション高く仕事に臨んでくれています。その反面で、オーバーワークになり、体調を崩してしまうというケースも起こりかねません。そこを改善しないことには、絶対品質は成立しません」と言う。施工品質だけでなく、新人もベテランも関係なく、全社員が自分のもてるスキルを100%現場で発揮できるようにすることこそが絶対品質というわけだ。

外国人半数「このまま日本で」

 同社は福岡本社、横浜2営業所、函館1営業所の4拠点を構えている。社員は60名ほどを数えるが、「絶対品質」の浸透により、繁忙期が異なる拠点間では協力し合う風土ができてきた。「拠点間の交流が増えたことで、自分の営業所だけではなく、会社全体の動きも把握できるようになりました」(河村社長)と言い、スタッフ同士の相互理解も進んできたようだ。採用面も高卒者や海外の人材を安定して獲得。新卒者に対しては、何度も高校に出向き、リクルートカードを配りながら先生や生徒への認知を図るという地道な活動が実を結んだ結果となった。

 海外人材については、「まずは家族に当社のファンになってもらえるよう、しっかりコミュニケーションをとっています」(同)と言い、河村社長が自ら両親に会いに行き、じっくり説明するという徹底ぶり。現在、16名の外国人を採用しているが、半数以上が「このままアクティスで働きながら、日本で暮らしていきたい」と話しているようだ。

 今後は、北海道新幹線の延伸やインフラ更新などが控えており、同社もその準備に追われているところだが、鉄筋・レールに次ぐ第三の事業の柱の確立も同時に進められているという。そのための技術開発も佳境を迎えており、年内にはかたちになりそうだ。

(株)アクティス レールガス圧接
レールガス圧接

<COMPANY INFORMATION>
代 表:河村貴夫
所在地:福岡県大野城市仲畑4-2-38
設 立:1977年2月
資本金:1,000万円
TEL:092-501-5963
URL:https://www.aqtis.biz

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