中国・新エネ車メーカー従業員、103万人不足(後)
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新エネ車産業の発展が好調 工場と雇用が増える一方
新エネ車メーカーの自動化レベルがますます高くなり、従来の生産規模と同じ工場であれば必要とされる作業員の数は減ったが、この産業の急速な拡大にともない、新エネ車の工場の全体的な数と全体的な規模が大幅に拡大している。新たな工場が1カ所建設されるごとに新たな雇用が生み出されており、これには科学技術者も一般のオペレーターも含まれる。
比亜迪の鄭州基地プロジェクトは3期に分かれ、第1期の生産計画は40万台、第1期と第2期はすでに生産がスタートし、第3期は現在、建設が進められている。鄭州拠点には3万6,000人の作業員がおり、生産ラインがフル稼働すると5万人の作業員が必要になり、現場のオペレーターと技術者の比率は約1:1になる。このことは各職種で作業員が増加していることを意味する。
他の自動車メーカーも似たような状況だ。8月21日、広汽埃安(AION)の湖南省長沙市にある長沙スマートエコ工場が完成して生産をスタートし、年間生産台数は20万台に達する見込みだ。6月には、孚能科技(Farasis Energy)の広東省広州市にある広州拠点が生産を開始し、25年に予定の生産台数に到達すると、車載EVバッテリーを自動車60万台に提供できるようになるという。昨年末には、ドイツのフォルクスワーゲングループの中国における初の独自資本のバッテリーパック工場が安徽省合肥市で生産をスタートした。これらの工場は相当な数の作業員を必要としている。
注文が急増 生産ラインはさらに多忙に
中国の新エネ車産業は12年から23年までの販売台数の複合年間成長率が82.1%になり、生産台数・販売台数ともに9年連続で世界一だった。今年上半期の生産台数は前年同期比30.1%増の492万9,000台、販売台数は同32%増の494万4,000台だった。生産規模が拡大して、生産ニーズを満たすためより多くの労働者が必要になり、これには相当数に上る一般作業員も含まれる。
前出の張氏の説明によると、消費サイクルの影響により、毎年7~9月は中国の製造業企業の求人ピークの時期で、注文を受けた自動車の生産を予定通りに終わらせるため、メーカーの間で作業員の獲得競争が激しさを増し、そのためこの段階で新たな雇用が生まれるのだという。
張氏は、「自動化レベルが高い工場では、現場の作業員の労働強度、労働環境がこれまでと大きく変わっている。現在、新エネ車メーカーの一般作業員の主な仕事は組み立ての補助、設備の点検とメンテナンスなどで、パッケージや安全検査などでも一定数の一般作業員が必要だ。こうした作業員は、体力的な要求はそれほど高くないが、教育レベルと技術レベルに対する要求はより高く、企業は採用後に専門的な研修を行うことになる」と続けた。
新エネ車メーカーの大量の求人は、中国新エネ車産業の発展と好調さを1つの側面から物語っている。
新エネ車は今や中国の輸出の新三種の神器(電気自動車、リチウム電池、太陽電池)の1つで、十分な注文があり、労働力ニーズが大きい。同時に、消費者向け電子製品に比べ、自動車製造分野の労働者は第一線の作業員も含め、一定の技術レベルが必要とされるため、求人の難度が相対的に高くなる。これは中国新エネ車産業の発展と好調さの表れでもある。専門家は、「103万人の人手不足から新エネ産業の急速な発展と人材育成の緊急性がはっきりとわかり、また新エネ産業の限りない発展チャンスと将来性も示されている。目下、新エネ車産業チェーンの開発、生産、販売、サービスなどを含む各プロセスは、どれも大量の人材を必要としている」との見方を示した。
(了)
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