『阿部一族』ならぬ『安倍一族崩壊』
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森鴎外の名作『阿部一族』の瓦解の原因は筋を通したことであった。ご存知の通り、江戸の初頭は、藩主が亡くなると藩の幹部たちが殉死することが慣例となっていた。阿部家の当主は、故人である藩主から「殉死するな」との命を受けたとして喪に服するだけにとどまっていた。ところが藩の上司たちが「恩知らずの阿部家を抹殺しろ!」と征伐隊を組織して阿部家へ派遣した。結果、阿部家一族は、信義を貫いて抵抗した結果、全滅した。
「馬鹿嫁アキエ」が安倍家をつぶす
晋三氏の安倍家が「政治的影響力ゼロ」へと転落した。その理由は『阿部一族』と比較すると全く高尚さが違う。安倍家の場合、馬鹿なアキエが「晋三首相の妻であった私の言うことを市民は何でも聞いてくれる」と錯覚して選挙応援にまわって、みんなを落選させてしまった。表現を換えれば「馬鹿で無軌道な全国応援活動が安倍派を解体させた」といえる。
安倍家の番頭というか私設秘書を務め、今でもその辣腕ぶりが語り草となっている人物は辛らつな言葉を吐く。「アキエがあんなにアホとは知りませんでした。夫=晋三が殺されて2年の月日が流れているのだ。『私は女帝』と錯覚しているのかと思うとあきれかえる。晋三には総理大臣を退任する際に『3年間は静かにしておけ!』とたびたび、助言したのであるが、聞く耳をもたなかった」と打ち明ける。
「えこひいき」の抜擢
晋三氏の政治姿勢を一言で語れば「公私混同の極み」というものであろう!気に入った者を思いつくままに抜擢する。杉田水脈議員がその典型例で、衆議院の比例中国ブロックで公認した。この杉田議員は一度も小選挙区での洗礼を潜り抜けることが無かった(今回で議員辞職し、立候補していなかった)。相性が良い人物を抜擢する様子は異常であった。
萩生田光一氏は逆風をしのいだが、丸川珠代氏は落選した。国民の間では、「金銭騙し・脱税」への怒りが燃えたぎっていたのである。
アベノミクス経済破綻のつけ
保守側の論客たちは、いまなお安倍政権の経済政策=アベノミクスを褒めたたえている。国民の生活水準がまったく上向かないのに(実質的には低下)賞賛する気が知れない。「ではなぜ、今まで不平が生じなかったのか?」と反論の声が上がってくるだろう。回答は「目くらましにあっていた」からである。インフレを起こさずにデフレ状態を維持してきたから、あまり生活苦を皮膚感覚で捉えることができなくなっていた。
ところが消費税の負担、課税強化に国民は苦しみを感じるようになった。さらにインフレが襲ってきた。当社の社員たちも昼食で外食することが少なくなってきた。だが、安倍派を筆頭に自民党の国会議員たちは「政治とは金を稼ぐ職業なり」と我が物顔で稼ぎに励んできた。結果、今回の「必然的大敗北」を招いたのである。派閥「安倍派」はついに消滅した。
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