2024年12月22日( 日 )

“奇跡の木”と呼ばれるモリンガの延命長寿パワーに世界が注目!

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 NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」の記事を紹介する。
 今回は、11月1日付の記事を紹介する。

モリンガ イメージ    「モリンガ オレイフェラ」は、インド北部のヒマラヤ山脈原産の木です。日本ではあまり知られていませんが、この木の葉は喘息やガンなど多くの病気に対する予防、治癒効果が抜群で、世界の多くの地域(とくにアフリカと南米)で重宝されています。

 実際、モリンガの小さくて明るい緑の葉は栄養価が非常に高いため、ネパールやインドなど広く栽培されている国では「不死の木」とか「奇跡の木」という呼び名で珍重されているほどです。

 医学的にもモリンガの持つ健康上の特性は検証されています。まずは、抗酸化物質が豊富ということです。分析によると、乾燥して粉末にしたモリンガの葉には、カロテノイド、亜鉛、セレン、クロム、すべてのビタミンなど、46種類もの抗酸化物質が含まれていることが確認されています。

 また、モリンガの葉には、カルシウム、銅、クロロフィル、オメガ 3、オメガ 6、オメガ 9、硫黄など、36 種類におよぶ抗炎症化合物も含まれていることが明らかにされています。これらの抗酸化物質と化合物はすべて植物内に自然に含まれており、吸収を最大限に高めるために一緒に働いているわけです。

 具体的には、モリンガに含まれるマグネシウムは、カルシウムの吸収を助ける機能があることも判明しています。

 さらに注目すべきは、栄養素の濃度の高さです。ほとんどのスーパーフードと同様に、モリンガには多くの栄養素が含まれています。しかし、他のスーパーフードと圧倒的に異なるのは、それらの栄養素の濃度です。

 たとえば、乾燥したモリンガの葉には、バナナの 3 倍のカリウム、緑茶の 2,500 倍のアミノ酸、ほうれん草やローストビーフの 3 倍の鉄分、牛乳の 3 倍のカルシウム、1 日の推奨ビタミン E 量の 10 倍が含まれています。

 モリンガは完全なタンパク質に他なりません。というのも、モリンガの葉は 30 ~ 40%がタンパク質で、18 種類のアミノ酸が含まれています。これらのうち、9 種類 (バリン、リジン、ロイシン、ヒスチジン、イソロイシン、メチオニン、スレオニン、フェニルアラニン、トリプトファン) は必須アミノ酸です。

 要は、モリンガは「完全な」タンパク質源ということです。これは自然界ではほとんど類を見ない「奇跡をもたらす植物」と言っても過言ではありません。タンパク質が骨、皮膚、血液、軟骨をつくり、ホルモンや酵素を生成するために欠かせないことを思えば、モリンガの持つ効能は比類なきものといえます。

 しかも、優れたオイルをつくることもできます。モリンガの木の成熟した鞘は「ベン オイル」に加工できるからです。「ベン オイル」は透明で甘いオイルで、抗酸化作用ではオリーブ オイルに匹敵するもの。しかも非常に耐久性があり、腐りません。

 何世紀にもわたって香水のベース、調理潤滑剤、サラダドレッシングとして使用されてきました。モリンガの健康効果を考えると、調理済みまたは乾燥した状態のモリンガの葉を定期的に摂取すると、血圧の低下、体重減少、気分や消化の改善、肌の健康増進(一部の西洋化粧品会社は現在、スキンケア製品にモリンガエキスを加えています)などの効果があることは驚くことではありません。

 実際、アーユルヴェーダ医学では、モリンガの葉を摂取することで 300 以上の病気を治療できると長年に渡り主張し、実践しているほどですから。

 実は、日本でもこの奇跡の植物に注目する動きが出ています。しかも、ワインやビールに添加し、健康増進と延命長寿をもたらす新商品として売り出す計画が進んでいるようです。

 日本人の間では「酒は百薬の長」と言われてきましたが、まさにモリンガのパワーでワインもビールも薬として新たな価値を与えられることになるかも知れません。


著者:浜田和幸
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