フードウェイ　長崎スタジアムシティ出店で新境地

　フードウェイは長崎県下では初となる店舗を複合施設「長崎スタジアムシティ」に出店した。サッカースタジアムやアリーナなどを含む施設への出店も初めてとなる。

　サッカーJ2「V・ファーレン長崎」とプロバスケットボール「長崎ヴェルカ」が本拠地を置いている環境を踏まえ、品ぞろえにおいてはパンやおにぎり、総菜などを徹底的に強化している。

    プロチームの試合が重なった10月27日には、周到な準備で臨んだものの、総菜のなかには開店直後に欠品となる商品もあり、「同じパンでもサンドイッチなど、より簡便な商品のニーズが高い」（後藤英和副社長）などの発見があったという。11月10日、再度両チームの試合が重なった際には、バイキングスタイルの揚げ物を縮小する一方で事前に唐揚げのパック詰めを増やすなどの対応により前回の20％増の成果を上げた。

    強みの生鮮食品では、祖業の精肉部門に流通量が極めて少ない「宮崎尾崎牛」を取り入れたほか牛肉ブロックの量り売りも行い、カットフルーツやフルーツサンドも充実させている。さらに離乳食コーナーではオーガニックなどの商品構成を増やした。平日の目的買いニーズは高くないことを想定していたが、計画の120％で推移している。

    プロチームの年間試合数はサッカー20、バスケットボール40。「成城石井コーナー」や「ソウル市場」の設置、鮮魚部門の法人化など環境や時代に合わせたアップデートで支持を拡げてきた同社だが「まだできることはある」（後藤副社長）という。長崎スタジアムシティで得たノウハウも今後の出店に活かす構えだ。

【鹿島譲二】