キャンパス移転から20年 九大学研都市エリア(中)
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九州大学が六本松・箱崎の両キャンパスを移転し、伊都キャンパスを開校したのが2005年。それにともない誕生したのが「九州大学学術研究都市(以下、九大学研都市)エリア」だ。この20年で大学はもちろんのこと、住宅や商業施設、行政機関などが開発・集積。近年では「いとLab+」のオープンなど開発は周辺部にもおよび、学生だけでなくファミリー層にも人気の高いエリアとして、まちの成長は今後も続きそうだ。
マンション開発も活発
ファミリー層の増加から子どもへの教育投資も盛んになっており、九大学研都市駅周辺には複数の学習塾が集まっている。マンション開発も依然活発で、同駅から徒歩5分程度の場所だけで見ても、今後も地上8階建のマンションが少なくとも2棟誕生する予定となっている。
左:エイルマンション九大学研都市建設地
右:(仮称)九大学研都市Ⅱプロジェクト1つは、パチンコ店「スーパーDステーション39伊都店」側で計画されている「エイルマンション九大学研都市」。建築物の概要はRC造・地上8階建、延床面積2,459.86m2のワンルーム外25戸。建築主は作州商事(株)、設計者は(株)雅禧建築設計事務所で、25年3月頃の着工を予定している。もう1つは、パーラーひまわりの駐車場だった場所で計画されている「(仮称)九大学研都市Ⅱプロジェクト」。建築物の概要はRC造・地上8階建、延床面積2,765.38m2のワンルーム外30戸。建築主はセントラル総合開発(株)九州支店、設計者は(株)サンユニオンとなっている。
周辺にはイオンモール福岡伊都をはじめ、ドラッグストアコスモス伊都店やクリニック、資さんうどんやスシローといった飲食店がある。また、学園通線沿いの旧マルタイ本社・工場跡地の側では、RC造・地上14階建、ワンルーム187戸とRC造(一部S造)・地上13階建、ワンルーム194戸・ワンルーム外88戸の全282戸のマンションが竣工(2棟とも施工は(株)未来図建設)。後者の1階には、今年1月、24時間営業のサニー九大学研都市店がオープンした。毎年2,000人以上の若者が入れ替わる九大効果はいまだ健在だ。
旧マルタイ工場跡地側の2棟のマンション 今宿駅周辺でも開発旺盛
西都の隣接エリアでもある今宿、とくに今宿駅まで徒歩10分圏内の場所では旺盛な開発が続いている。同駅至近地では物販店舗付きの共同住宅「(仮称)グランドルーチェⅡ」(RC造・地上5階建、延床面積1,061.02m2、ワンルーム20戸)が建設中。
注目されるのは、スーパー・TRIAL smart今宿店のすぐ側で計画されている穴吹興産(株)による「アルファステイツ今宿駅西」。建築物の概要は、RC造・地上9階建、延床面積4,008.03m2の全47戸。施工を(株)アルシスホーム、設計監理を(有)アーキテクトラインが担当する。今宿駅まで徒歩9分、九大学研都市駅も徒歩12分程度で、2つの駅が生活圏となる。また、今宿海岸や長垂海浜公園も徒歩圏内で、長垂海浜公園についてはPark-PFIによって飲食店などが入る複合施設の整備(26年夏供用開始予定)が予定され、休日の過ごし方に幅をもたせることができる、生活利便性の高い立地が強みとなっている。
アルファステイツ今宿駅西建設現場 (つづく)
【代源太朗/田中直輝】
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