20日、公正取引委員会はポンプ製造大手の(株)荏原製作所(本社:東京都大田区、浅見正男代表)に対し、下請代金支払遅延等防止法(下請法)に違反する行為が認められたとして、同法に基づく勧告を行った。
公取委によると、同社は下請事業者に製品や部品の製造を委託する際、必要な木型などを貸与していたが、23年2月1日以降、下請事業者176社に対してこれらの木型などを使用する発注を長期間行わなかったにもかかわらず、保管を続けるよう求めた。無償で保管させていたのは、同社が所有する木型や金型、治具、工具など計8,900型。下請事業者は倉庫スペースや管理コストなどの負担を強いられており、発注がないにもかかわらず下請事業者に保管を強いていたことが、不当な経済上の利益の提供要請に当たると認定された。
木型の実際の保管状況 出所:公正取引委員会資料
公取委は同社に対して、下請事業者に無償保管させた木型等の保管にかかった費用相当額を速やかに支払うことや再発防止を徹底することなどを含めて勧告を行った。
【寺村朋輝】
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