4日、(株)安川電機(本社:福岡県北九州市、小川昌寛代表)は2025年2月期の連結決算を発表した。それによると、売上高は5,376億8,200万円(前期比6.6%減)、営業利益は501億5,600万円(同24.3%減)、税引前利益は784億5,400万円(同13.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期純利益は569億8,700万円(同12.4%増)で、減収減益ながらも最終利益は増益となった。
セグメント別の状況は次の通り。
■モーションコントロール(ACサーボモータ・コントローラ事業+インバータ事業)
売上収益: 2,387億5,200万円(同11.4%減)
営業利益: 230億500万円(同41.0%減)
半導体市場の回復が弱く、売上が大幅減。太陽光発電用パワーコンディショナは堅調だったが、前期の高水準受注残が剥落し、インバータ事業も減収となった。
■ ロボット(産業用ロボット、ウェハ搬送ロボット等)
売上収益: 2,374億1,300万円(同1.2%増)
営業利益: 237億5,100万円(同5.6%減)
自動車市場の投資は全体的に低調に推移するも、既受注の大口システム案件の売上や、半導体市場向けのウェハ搬送ロボットの販売増加が寄与。
■ システムエンジニアリング(鉄鋼プラント、港湾クレーン、社会インフラ等)
売上収益: 383億5,200万円(同16.8%減)
営業利益: 46億500万円(同5.2%減)
主力の鉄鋼プラントや港湾クレーンなどは拡大するも、前年度に計上した大型風力発電関連子会社売却益の反動減が響いた。
■ その他(物流サービス等)
売上収益: 231億6,400万円(同9.1%減)
営業利益: 15億9,100万円(同282.6%増)
以上のようにモーションコントロールを中心に売上が減少した影響で営業利益は減少したが、持分法適用関連会社であったYantai Dongxing Magnetic Materials Inc.の株式の一部譲渡にともない株式譲渡益および残存株式の再評価益を計上したことが、当期純利益の増加に寄与した。
来期(26年2月期)の業績予想については、売上高は5,500億円(同2.3%増)、営業利益は600億円(同19.6%増)、税引前利益は630億円(同19.7%減)、親会社の所有者に帰属する当期純利益は465億円(同18.4%減)を予想している。
【寺村朋輝】