【連載7】今こそ推したいアビスパ福岡:「ぜひ優勝の美酒を」~桐島光昭・新宮町長

 福岡県糟屋郡に属し、豊かな自然環境と優れた交通利便性などから、主にベッドタウンとしての発展を遂げてきた新宮町。JR新宮中央駅の周辺にはマンションが建ち並び、子育て世代の住民が多い町としても知られている。同町は2019年11月にアビスパ福岡とフレンドリータウンに関する協定を締結し、イベントなどでの交流を行いながら、サッカーを通じたスポーツ振興を図っている。新宮町長・桐島光昭氏に、アビスパ福岡への応援メッセージをもらった。

新宮町長 桐島光昭氏
新宮町長 桐島光昭 氏

    ──アビスパ福岡とフレンドリータウン協定を締結されたきっかけは?

 桐島光昭氏(以下、桐島) 当時は、長崎武利・前町長の時代で、フレンドリータウンのお話自体は、アビスパ側からもちかけられたものと聞いております。ここ新宮町は若者人口の割合が高く、子どもたちのサッカー人口も比較的高いまちです。そうしたサッカー好きな子どもたちに、プロの一流のプレーを見る機会をあげたいという思いがあったほか、当時の副町長がかなりのサッカー好きということもあって、トントン拍子でフレンドリータウンの協定の締結に至ったそうです。

 アビスパのホームスタジアムである「ベスト電器スタジアム」は、ここ新宮町からもそう遠くないので応援でも足を運びやすく、とても親しみを感じています。福岡を代表するプロスポーツチームの1つとして、都市圏全体で応援していきたい気持ちもあり、フレンドリータウンの協定の締結をきっかけに、町を挙げての応援に力を入れています。

 ──フレンドリータウンとなってから、具体的にはどのような活動を行っていますか。

 桐島 毎年「新宮町応援デー」の開催のときは、新宮町の子どもたちが選手入場時にフラッグをもって先導する「フラッグベアラー」を務めたり、ピッチに入場するアビスパの選手たちと一緒に手をつないで入場する「エスコートキッズ」を務めたりするほか、試合のハーフタイムには私がピッチの真ん中で選手への激励と町のPRを行い、試合を盛り上げたりしています。

新宮町応援デーのハーフタイムで桐島町長が激励
新宮町応援デーのハーフタイムで桐島町長が激励

    昨年7月の新宮町応援デーでの京都サンガF.C.戦には、町内小中学生や新宮高校サッカー部、町立中学校サッカー部、町スポーツ協会所属ジュニアサッカーチームなど、約500人で応援に行きました。残念ながら惜敗となりましたが、最後まで攻めの姿勢で貪欲に勝ちにこだわっておられた監督および選手の皆さまの姿を見て、とても感動したことを覚えています。今年は8月23日(土)の清水エスパルス戦が、粕屋町と合同での「応援デー」になる予定ですので、昨年の雪辱をはたすべく、例年以上に気合を入れて町民一丸となった応援をしていきたいと思います。

 そうした応援活動だけでなく、イベントでの選手やコーチらとの交流のほか、町内にはアビスパのサッカースクール新宮校があり、子どもたちへのサッカー指導も行われています。あとは、まだ実現はできていませんが、アビスパのプロのトレーナーによる高齢者向けの健康教室などのお話もいただいており、今後もいろいろな交流活動を続けていきたいと思います。

 ──フレンドリータウンとなって以降、町にはどのような良い影響がありましたか。

 桐島 アビスパのフレンドリータウンとなったことで、これまで以上に町民にとってサッカーが身近に感じられるようになったと思います。子どもたちだけでなく、その親御さんや祖父母など、あらゆる世代でサッカー熱が高まってきているように思いますし、サッカーを入口としてスポーツ振興に良い影響が出ているのは間違いありません。

 ──最後に、これからのアビスパ福岡に向けて応援メッセージをお願いします。

 桐島 アビスパは今年、クラブ創設30周年を迎えられたそうですが、当町・新宮町も今年、旧・新宮町と立花村が合併して現在の新宮町となってから合併70周年の節目を迎えています。年数は違いますが、ともに周年同士ということで、勝手ながら非常にシンパシーを感じており、例年以上に応援にも熱が入っています(笑)。

 23年のルヴァンカップでの初優勝がまだ記憶に新しいですが、今年はこのまま勢いに乗って、何としてもJ1での初優勝を飾り、優勝の美酒に酔っていただきたいと思います。今後も新宮町は町を挙げてアビスパ福岡の応援を続け、スポーツの推進と地域の活性化に努めてまいります。

【坂田憲治】

【連載6】

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