日本の対外純資産残高、500兆円台到達もドイツに抜かれる

 財務省の27日発表によると、日本の対外純資産残高は2024年末時点で533兆500億円(前年末比12.9%増)となり、初めて500兆円台に到達した。17年末以降、7連連続の増加となる。ただ、ドイツが569兆6,512億円と貿易黒字により大幅に増やした結果、日本は34年ぶりに首位の座から転落した。

 財務省によると日本の24年の貿易収支は4兆480億円の赤字であったのに対し、一方でドイツ連邦統計局によるとドイツの同年の貿易収支は約2,391億ユーロの黒字だった(24年のレートは1ユーロ=160円台前半で主に推移)。

 日本の対外資産の増加分は主に為替相場変動にともなう外貨建て資産の円評価額の増加(110兆9,000億円増)や、居住者による対外資産の取得超(直接投資:31兆6,000億円増、その他投資:16兆5,000億円増)によるもので、対外負債の増加額を上回った。対外資産残高は1,659兆221億円(同11.4%増)で16年連続増加、対外負債残高は1,125兆9,721億円(同10.7%増)で、6年連続増加となった。

 3位は中国の516兆2,809億円。アメリカは対外純債務額が4,109兆2,625億円と世界最大の純債務国となっている。

【茅野雅弘】

関連記事